【SS】【ゆうぽむせつ】歩夢「過ごした時間の長さは関係ない」

SS
1: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 17:51:11.40 ID:+xrCreSy
侑「歩夢、あのさ…」

 

歩夢「なぁに?侑ちゃん」

侑「わ、私その、あの…」

歩夢「?」

侑「う、うー……あのさ!好きな人って、どんな感じ!?見てるとどんな気持ちになる…?」

歩夢「え……」

歩夢(なんでそんなこと聞くの?)

 

3: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 17:55:06.25 ID:+xrCreSy
歩夢「え、と…可愛いなって思ったり…」

 

侑「うんうん…」

歩夢「喜ぶことをしてあげたくなったり…い、一緒にいたいなって思ったり…」

歩夢(こ、これ恥ずかしい……)

歩夢「それとね、他の人と仲良くしてるのを見ると…ちょっとモヤモヤ、したり」

侑「!!」

歩夢「うーん、あとは……侑ちゃん?」

侑「そっか…やっぱり、私は…」ブツブツ

侑「歩夢、ありがと!…私ちょっと行ってくる!」ダッ

歩夢「ゆっ侑ちゃん!?どこ行くの?」

侑「ごめん!今日は先に帰っててー!」

歩夢(そのあと侑ちゃんは戻ってこなくて)

歩夢(探しに行った私が見たのは、仲良さそうに並んで歩く侑ちゃんと…せつ菜ちゃんだった)

歩夢(あの話をした後にせつ菜ちゃんのところに行く理由は、私にはどうしても一つしか思いつかない)

歩夢「侑ちゃん、せつ菜ちゃんのこと好きになっちゃったんだ……」

 

6: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 18:01:38.63 ID:+xrCreSy
歩夢(あれから、私の日常は少し変わってしまった)

 

歩夢「あ、侑ちゃ……」

せつ菜「それでっ、次の展開がもう最高で!」

侑「うんうん!私はセリフにもドキドキしちゃったなぁ」

せつ菜「私もそこのセリフが一番好きなんです!!さすが侑さん!!」ギュッ!

侑「えへへ、せつ菜ちゃんに褒められると嬉しいなぁ」

歩夢「……今日は一人で帰ろうかな」

歩夢(あの日から、侑ちゃんを探すといつもせつ菜ちゃんが一緒にいる)

歩夢(気を遣ってか、少し前からせつ菜ちゃんのほうがよく遊びに誘ってくれるぐらいに……侑ちゃんは、すっかりせつ菜ちゃんに惹かれてる)

 

7: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 18:07:19.28 ID:+xrCreSy
せつ菜「そういえば侑さん、今日歩夢さんは一緒じゃないんですか?」

 

侑「……んー、先に帰ったんじゃないかなぁ」

せつ菜「そうですか……いないなら仕方ないですね、今日は二人で帰りましょう!」

侑「うん!」

歩夢(侑ちゃん私なんてもうどうでもいいんだ…いないほうがいいんだ…)グス

歩夢(嫌だよ、諦められないよ……ずっと好きだったのに)

歩夢(ううん…せつ菜ちゃんのどこを好きになったのか知って、私も見習えば振り向いてもらえるかも…)

歩夢「がんばらなくちゃ…」グシグシ

 

9: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 18:21:58.20 ID:+xrCreSy
翌日

 

歩夢「あ、あの!」

せつ菜「あ、歩夢さん!」ペカ-

侑「歩夢!ごめんごめん、ちょっと話が弾んじゃってさ。もう帰る?」

歩夢(今まで、私のことなんて忘れてたんだろうな)ズキ

歩夢「…ううん。今日はせつ菜ちゃんに用事があって待ってたの」

せつ菜「えっ!私ですか!なんでしょう!」

歩夢「えっ、あの、えーっと」

歩夢(どうしよう!なんて言うか考えてなかった!)

侑「せつ菜ちゃんとどこか行くの?」

歩夢「あ…う、うん!せつ菜ちゃんさえ良ければ…」

せつ菜「はい、大丈夫です!なんでも付き合いますよ!」

歩夢「ほんとう?よかったぁ…」

侑「えーなになに?歩夢私は?」

歩夢「その、ちょっと二人で話したくて…」

歩夢(侑ちゃん、いつもならこういうとき気を遣うのに…やっぱりせつ菜ちゃんだと気になるんだ)ズキ

侑「……ふーん?ならいいけどさ」

歩夢(うう、ちょっとだけ機嫌悪そう)

歩夢(好きな子を連れて行かれそうなんだから当然だよね…私ならこっそりついて行っちゃうもん…)

 

14: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 18:44:43.66 ID:+xrCreSy
せつ菜「えっと、それでは侑さんまた…」

 

侑「ま、まって!えーと、せつ菜ちゃん、今日18時頃に電話してもいいかな?」

せつ菜「今日、ですか?」

侑「そ、その…ちょっと話しておきたいことがあって」

せつ菜「わかりました!…あ、歩夢さん、そのくらいには帰れますか?」

歩夢「…うん、多分大丈夫」

侑「多分?」

歩夢「…大丈夫」

歩夢(そこまでして長く一緒に居させたくないんだ)ズキズキ

歩夢(私なんて最後に侑ちゃんと電話したのはもう…!)

歩夢(……一昨日だった。私ともこれまで通り仲良くしてくれてはいるんだよね。せつ菜ちゃんが絡まなければ、だけど)

せつ菜「では、行きましょう歩夢さん!」ウキウキ

歩夢「う、うん。急にごめんね」

侑「…歩夢」

歩夢「なぁに?」

侑「あ、あの、歩夢のお母さん心配するし早く帰ってきてね」

歩夢「…うん」

歩夢(念押しされちゃった…それに、私には電話はしてくれないんだね)

歩夢(つらい、な)ズキズキ

 

16: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 19:08:53.67 ID:+xrCreSy
せつ菜「さて、歩夢さん!どこに行くんですか!」ワクワク

 

歩夢「あのね、今日はその…せつ菜ちゃんのことをもっとよく知りたくて」

せつ菜「私のことを?」

歩夢「うん。好きなこととか、物とか…」

歩夢(侑ちゃんはどこを好きになったのか、とか)

せつ菜「わかりました!今日はたくさん私の大好きを伝えます!」

歩夢「迷惑じゃなかったかな?」

せつ菜「そんなことないです!私も都合良……」ハッ

せつ菜「わ、私のことを知ろうとしてくれるなんて嬉しいです!」

歩夢「う、うん…」

歩夢(うぅ…胸が痛いよ…)

せつ菜「そうするとどこに…あの店は前にも行ったし…」ブツブツ

歩夢「だからね、場所はどこでも「良いところがありました!」…わっ、せつ菜ちゃん?」

せつ菜「私を知ってもらうために一番最適な場所です!行きましょう!」ギュ

歩夢「わわ!?ひ、引っ張らないでえ…」

せつ菜「あまり時間がないですから、急ぎましょう!」グイグイ

 

18: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 19:11:33.80 ID:+xrCreSy
歩夢(ぐいぐい引っ張られて、連れて行かれた場所は)

 

歩夢「…ここって」

せつ菜「はいっ、私の家です!今日はちょうど両親の帰りが遅くて」ニコニコ

歩夢「え、えっと…お邪魔します」

歩夢(家にお招きされちゃった…どうしよう、侑ちゃんにバレないようにしなくちゃ…)

せつ菜「どうぞ!狭い部屋ですが…」

歩夢「わ、すごい…参考書がたくさん」

せつ菜「この本棚には私の好きが詰まってるんです」

歩夢「勉強できるのは知ってたけど…好きなんだね」

せつ菜「良い成績を取らなくてはいけない義務感もありますが、楽しいですよ!」

歩夢「すごいなぁ…私も頑張らなくちゃ。おすすめの参考書ってある?」

歩夢(頭が良いってところにも惹かれたのかもしれないし…色々教えられたらかっこいいもん)

せつ菜「そうですね…うーん、歩夢さんはどの教科も平均以上にはできましたよね」

歩夢「あれ、話したことあったっけ?」

せつ菜「あっ、その…侑さんです!侑さんと話しているときにちょっとそんな話になりまして」

歩夢「…そっか」

歩夢(複雑だけど、私の話が出たのは嬉しいな)

せつ菜「な、なので!例えば日本史ならこのシリーズがいいと思います。細かい記載が豊富で、より全体の流れの理解が深まります」ドサドサ

せつ菜「数学は問題集なのですが、これとこれと…この辺はおすすめです!回答がどの問題も詳しく書いてあるので、先に読んでから解き始めてもいいと思います」ドサドサドサ

歩夢「本当だ、わかりやすいね」ペラ…ペラ…

歩夢(わ、線と…どのページも書き込まれた付箋が貼ってある…)

歩夢「せつ菜ちゃんはすごいね…」

せつ菜「先ほども言った通り、好きですから」

歩夢「ううん、それでもだよ。”好き”を一生懸命頑張れるの、とっても素敵だと思う」

せつ菜「あ…」

歩夢(私も自分の”好き”にまっすぐ立ち向かえたら、こんなことにはならなかったのかな…)

せつ菜「そ、その…あの…嬉しいです」テレ

歩夢「あれ?参考書の後ろに…漫画?」

せつ菜「はい!”好き”が詰まった本棚なので!特にお気に入りの漫画はここにしまっているんです」

歩夢「へえ~…参考書の方が大きいから全然気づかなかったよ」

 

21: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 19:16:24.50 ID:+xrCreSy
せつ菜「その…両親も私の”好き”を認めてくれるようにはなったのですが、いきなりこういったものが増えるのはまだ良い顔をしないでしょうから」

 

歩夢「そっか…」シュン

せつ菜「今までは絶対に隠さなくてはいけなかったので、お気に入りこそ家から離していたんです。なので少しだけでも自室に置くことができて本当に嬉しいんです!」

歩夢「……」

せつ菜「だから、そんな悲しそうな顔しないでください」

歩夢「え…わ、私そんな顔してた?」

せつ菜「それはもう、まるでドルスタ23話のヒロインを彷彿とさせる切なげな表情でした!」

歩夢「そ、それはちょっとわからないけど…ごめんね。私は関係ないのに…」

せつ菜「いえ!人の心に寄り添うことができるのは歩夢さんの良い所だと思います!」ペカ-

歩夢「あ、あはは…」

歩夢(実際は二人が仲良くなるのが嫌で、侑ちゃんと引き離してスパイみたいなことをしてるのに)

歩夢(バレたらせつ菜ちゃんにも嫌われちゃうよね…)

せつ菜「あ!わ、私お茶も何も出さずにいきなり…!すみません!すぐ用意してきます!」

歩夢「そんな、気を遣わなくて大丈夫だよ?」

せつ菜「いえ!大事なお客様ですから!その本棚のどれでも読んでていいので待っててください!」ダッ バタン

歩夢「…行っちゃった。えーっと…」チラ

本棚「」ズラッ

歩夢(…『少しだけでも』…?ど、どうしよう)

 

22: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 19:27:16.64 ID:+xrCreSy
歩夢(あ、端っこの方に雑誌もあった。せつ菜ちゃんもこういうの読むんだ)ペラ

 

歩夢「?ここ何か挟まって…、……!」

歩夢(挟まってたのはかわいい桜色の栞で、開いたページは……それが似合う恋愛特集)

歩夢(『好きな人の誘い方』『相手の気を引くには?』…)ドクン…ドクン…

歩夢(『告白って、どうすればいいの?』)ドクン

歩夢「告、白……」

 

23: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 19:33:11.34 ID:+xrCreSy
歩夢(あ…線が引いてある)

 

歩夢(『相手の好きなタイプや物をよく観察すること』『自分を恋人にしたときのメリットをアピール!』『ちゃんと”付き合いたい”と伝える』……)

歩夢(『相手の友達とも仲良くなろう』…!)

歩夢(そして、……見てしまった)

歩夢「っ…!」パタン!

歩夢(ページの隅に『侑さん』って、書いて、あった…!)

歩夢(せつ菜ちゃん、今日ずっと笑顔だった。私に急に付き合わされたのに)

歩夢(ちょうど良かったんだ…私はせつ菜ちゃんにとって好きな人の友達だから…!)

 

27: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 19:54:03.72 ID:+xrCreSy
パタン

 

せつ菜「お待たせしました!取っておきのお菓子を持ってきました……ってああああ!!??」

歩夢「きゃあぁっ!?あっ、わっ、わっ!」バサ

歩夢(び、び、びっくりした!落としちゃった!)バクバク

せつ菜「あああ拾わないでください!お願いですそのままにしてください!!」

歩夢「ひゃいっ!…わ、私お盆持つよ」

せつ菜「ありがとうございます!」サッ! ババッ

歩夢(凄い勢いで隠した…)

せつ菜「あの、よっ、読みましたか!?見ましたか!?」

歩夢「……」

歩夢「……ううん。ちょうど本棚から出したときにせつ菜ちゃんが来たから、読んでないよ」

せつ菜「そ、そうですか…!」ホッ

歩夢「ごめんね、漫画どれを読もうか迷っちゃって」

せつ菜「いえ、どれでも読んでいいと言ったのは私ですから」

歩夢「……それ、普通の雑誌に見えたけど読んだらダメだった?」

 

31: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 20:09:49.56 ID:+xrCreSy
せつ菜「そっ…そんなことはないんですが……今はちょっとダメというか…」アワアワ

 

歩夢「…そっか」

歩夢(私に問い詰める資格なんてない…私だって侑ちゃんのためにせつ菜ちゃんのことを知ろうとしてるんだから)

歩夢「…あっ、取っておきのお菓子ってこれかな?すごく美味しそう!」

せつ菜「!そ、そうです!今小さいテーブル出しますから、食べましょう!」

歩夢「うん、ありがとう。そうだ、せつ菜ちゃんのおすすめのアニメ見ながら食べるのはどうかな?」

せつ菜「!!見てくれるんですか!?」

歩夢「……侑ちゃんとこの間話してたアニメ、私も見てみたいかも」

せつ菜「制服性恋愛症候群ですね!!これは新入部員の澤井かおるが先輩や後輩と交友を深めていくというのがメインのストーリーなのですが困難に直面して挫けそうになるときの描写にとても力を入れていてまた設定のリアルさと細かさの評価は非常に高くまたヒロインも皆魅力的なのですが良い面だけではなく少々暗い面も持ち合わせていてそこがさらにキャラクター性に深みを増していまして」

 

32: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 20:12:39.62 ID:+xrCreSy
歩夢「……」サッサッ

 

せつ菜「そして何よりマルチエンディングを採用しているのですべてのヒロインのルートが見られる上にそのルートもなんとそれぞれ三種類……」ハッ

せつ菜「ご、ごめんなさい…!私また一人で盛り上がって…」

歩夢「え!?あっ、相槌打たなくてごめんね?私メモするのに必死で…」

せつ菜「め、メモ?」

歩夢「うん、スマホに書いてたの。ほら」

歩夢「ちゃんと全部聞いてるよ」ニコ

せつ菜「!!」

せつ菜「すっ…」

歩夢「?」

せつ菜「……すごく嬉しいです…!」ホワ…

歩夢(…かわいい)

歩夢(いつものお日様みたいな笑顔も素敵なのに、こんな笑い方もできるんだ)

歩夢(ずるいよ…)

歩夢(侑ちゃんはせつ菜ちゃんのことが好きで、せつ菜ちゃんも侑ちゃんのことが好きなら、私は……私が今やってることは……)

せつ菜「では、早速再生しますね!」ウキウキ

 

34: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 20:22:06.77 ID:+xrCreSy
ーーーーーーーーーー

 

川ノ内『ほれほれ澤井!置いてくよ~』

澤井『待ってくださいよ~!』

牛沢『…かおるは、私が先に好きになったんだから…』

ーーー

歩夢(……)

歩夢(この牛沢さんって言う人、あまりにも今の私なんじゃ…)

歩夢(侑ちゃんもこれ見たんだよね…?うう、私っぽいとか思われてたらどうしよう)

ーーーーーーーーーー

澤井『なんだろうこの着信…非通知?』

ED『~♪』

ーーー

歩夢「ええ!?ここでこの話終わりなの?」

せつ菜「ふふ、この後はですね…」

歩夢「言わないでえ!」

せつ菜「さ、早く次の回を…っと、ちょうど電話で思い出しました!ちょっと失礼しますね」

歩夢「?うん、待ってるね」

歩夢(……お菓子おいしい)モグモグ

歩夢(少しお腹空いたからか余計に…そういえば今何時だろ?)

歩夢「わ、もう18時?早いなぁ」

歩夢「……18時?」

 せつ菜『ちょうど電話で思い出しました!』

 侑『18時頃に電話してもいいかな?』

歩夢「!!!」サ-…

歩夢「せっ、せつ菜ちゃん待っ…!」ガチャ

せつ菜「…あ、今聞こえましたか?はい、今日はずっと歩夢さんと家にいるんです」ニコニコ

歩夢「あ…あぁ……」

 

39: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 21:29:32.11 ID:+xrCreSy
せつ菜「え?歩夢さんが私のことを知りたいと…はい、今あのアニメ見てるんですよ!」

 

歩夢「せっ、せつ菜ちゃんっ!ちょっと電話代わるね!」

せつ菜「わっ、は、はいっ」

歩夢「もしもし侑ちゃん!?あの、これは違くて…!』

侑『あ、歩夢?私歩夢にも連絡したんだよー?いつもすぐ返してくれるから心配しちゃったよ』

歩夢「え!…あ、ほんとだ、全然気づかなかった…」

侑『……』

侑『……せつ菜ちゃんと遊ぶの、そんなに楽しかったんだね』

歩夢「あ…や…その」

侑『せつ菜ちゃんの部屋で、二人で、何してたの?』

歩夢「あ、あのね?アニメ見てたの、侑ちゃんが見たって言ってたの、私も気になって…」

侑『あー、面白いよね。今いい所なの?』

歩夢「う、うん…そうだけど、でももう帰るから!」

せつ菜「えっ…」シュン

歩夢(な、なんでそんな顔するのぉ…)

 

40: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 21:36:47.28 ID:+xrCreSy
せつ菜「あの、電話代わります!」

 

歩夢「あっ」

せつ菜「もしもし侑さん?今日の話ってなんでしたか?また今度ゆっくりお話ししませんか?」

歩夢(うう…気になる…)ソワソワ

せつ菜「!…」ピッ

侑『え、えーっと、用事ってほどの用事じゃないんだけど、そのー…』

歩夢(あ、スピーカーにしてくれた)

侑『ごめん、実は単純にせつ菜ちゃんとお話したいなって思っただけなんだ!あはは…』

歩夢「あ…」

歩夢(もしかしたら、本当に何か急ぎの理由があるのかもって思ってたのに)ズキズキ

せつ菜「嬉しいです!今度たくさん話しましょう!」

侑『…歩夢、まだいるんだよね?その、そろそろご両親にも迷惑じゃないかなー、なんて…』

歩夢「あっ、せつ菜ちゃ」

せつ菜「今日はどちらも帰りが遅いんですよ!なので大丈夫です!」

歩夢(ああぁ…間に合わなかった…)

侑『……歩夢と家に二人きりってこと?』

 

43: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 21:45:06.38 ID:+xrCreSy
せつ菜「あっ!?そ、そういえばそういうことになりますね!?」

 

歩夢(い、今頃?)

侑『せつ菜ちゃん、もう一回歩夢に代わってくれる?』

歩夢「も、もしもし侑ちゃん!」

侑『あ、聞こえてた?』

歩夢「う、うん…何かな?」

侑『…歩夢の家、今日ハンバーグだって』

歩夢「…え?」

侑『さっき歩夢のお母さんに会ってさ、食べに来ていいっていうからご馳走になるよ』

侑『だから、その、早く帰ってこないと私が歩夢の分も食べちゃうからね』

歩夢「……か」

歩夢(かわいい…!!それどころじゃないけど侑ちゃんかわいすぎるよ!)

歩夢(幼稚園の頃にいつも成功してたからか、今でも侑ちゃんは食べ物で気を引こうとしてくることがあって…うう、かわいい…)キュンキュン

侑『か…?おーい、歩夢聞いてる?だから続きは今度にしなよ。ね?』

歩夢「……」

歩夢(…せつ菜ちゃんのため、だけど)

 

45: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 21:57:05.02 ID:+xrCreSy
侑『せつ菜ちゃんも、いいよねー?』

 

せつ菜「はっ、はい、大丈夫です!ゆ、侑さんがそう言うならっ!……はい、はい…それでは、また」ピッ

歩夢(せつ菜ちゃんもさっきまで寂しそうだったのに、侑ちゃんに…好きな人にお願いされたら…)

せつ菜「じゃあ、そのっ、えっと…」アタフタ

歩夢「…うん、帰るね」

せつ菜「あ、あ、あのですねっ、歩夢さん!私は全然そんなつもりじゃなくてっ」

歩夢「え?」

せつ菜「い、家に親がいない隙に呼んだわけでは…いやそうなんですけど!そうじゃなくて!」

歩夢「あぁ」クス

歩夢「大丈夫、そんな風に思ってないから安心して?せつ菜ちゃんは…」

歩夢(せつ菜ちゃんは侑ちゃんのことが好きなんだから、勘違いされたくないよね)

せつ菜「わ、私は…?」

歩夢「……」

ガチャンッ

「ただいま……菜々?誰かいらしてるの?」

歩夢「!」

せつ菜「お、お母さん!?もっと遅くなるはずじゃ…」

 

48: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 22:29:25.99 ID:+xrCreSy
歩夢「…!」ダッ 

 

せつ菜「あ、歩夢さん!」

歩夢「せつ菜ちゃんPC消して、あと机の本少し借りるね」テキパキ

せつ菜「は、はい!」

「菜々?返事ぐらいしなさい。あなた、私がいないときは遊んでばっかりいるんじゃないでしょうね」

せつ菜「す、すみません、お帰りなさい。……ど、どうしようこっちに来てます!歩夢さんどこかに隠れ、ああでも靴がっ」

歩夢「せつ菜ちゃん、これ持って座って。眼鏡かけて」

せつ菜「わ、わかりました!……シャーペン?」

パタン

「私は遊び呆けていいと言ったわけでは……あら」

歩夢「留守中にお邪魔してすみません。せ…菜々さんの友人の上原歩夢と言います」ペコ

歩夢「ごめんなさい、もう少し早く帰るつもりだったんですけど…菜々さんと勉強すると捗ってしまって」チラ

せつ菜(! さっきの問題集がテーブルに広げられてる…いつの間に)

「そうだったの、こちらこそお邪魔してごめんなさいね」

 

49: 名無しで叶える物語 2020/12/12(土) 22:33:05.35 ID:+xrCreSy
歩夢「教えるのが一番勉強になるからと…つい甘えてしまいました。…ありがとね、菜々ちゃん?」

 

せつ菜「!!」

せつ菜「ええ、こちらこそとても良い復習になりました。もう遅いですし、そろそろ帰りますか?」

 

60: 名無しで叶える物語 2020/12/13(日) 16:39:50.87 ID:vvpJlqdJ
歩夢「うん、そうしようかな。そうだ、お菓子とジュースをいただきました。おいしかったです」

 

歩夢「ついたくさん食べてしまいました…(ほんとに…明日運動しなきゃ…)」テレ

「……」キュン

「あ、ああ…これ、美味しいわよね。私も好きよ」

歩夢「そうなんですね!菜々さんも取っておきって言ってました」ニコニコ

「そうね、娘と私は結構好みが似ているから」

せつ菜「あ、あの…お母さん?」

「!ごほん……気をつけてお帰りなさいね」

歩夢「はい、お邪魔しました」ペコ

パタン トン トン トン…

歩夢「……」

せつ菜「……」

歩夢「ふぁぁ……」ヘニャ

せつ菜「あ、歩夢さんっ!?」

歩夢「ご、ごめんね…安心したら力が…」

せつ菜「あの、助かりました歩夢さん!かっこよかったです!」

歩夢「うぅ…ちゃんとできてたかな…私あんな風に喋ったりするの得意じゃなくて…」キリキリ

せつ菜「完璧でしたよ!母のあんなに柔らかい笑顔久々に見ました、歩夢さんのこと気に入ったみたいです」ニコニコ

歩夢(あれで…?)

せつ菜「あっ、机の本を使って漫画も隠してくれていたんですね…!」

歩夢「色々出しちゃってごめんね。せつ菜ちゃんの好きを守らなくちゃって、焦っちゃった」

 

61: 名無しで叶える物語 2020/12/13(日) 16:41:14.60 ID:vvpJlqdJ
せつ菜「…!苦手なのに、そのために母にもああやって…?」

 

歩夢「うん…うう、私何喋ってた…?緊張して全然覚えてないよぉ…」

せつ菜「歩夢さん…!」ジ-ン

せつ菜「やっぱり、歩夢さんだって凄いです」

歩夢「そんなことないよ…」

せつ菜「あります!侑さんは歩夢さんのこと少し頼りないなんて言ってましたけど…」

歩夢「え…」

歩夢(そんな、侑ちゃん…私のことそんな風に思ってたの?)

せつ菜「いざという時には……侑さんにも知らない……」

歩夢(せつ菜ちゃんの言葉が頭に入ってこない)

歩夢(なんとか笑顔を作って玄関に向かって、お母さんに挨拶して、何かを渡されて…)

歩夢(気がついたら、自分の家の前にいた)

歩夢「ただいま…」

侑「あ、歩夢おかえり!」

歩夢「侑ちゃ、ん…」

歩夢(家に侑ちゃんがいる…いつもならすっごく幸せなのに)

 せつ菜『侑さんは歩夢さんのことを少し頼りないと…』

歩夢「うぅ…」ズキズキ

 

62: 名無しで叶える物語 2020/12/13(日) 16:47:53.87 ID:vvpJlqdJ
侑「遅いよ、私お腹すいちゃった…あれ?何持ってるの?」

 

歩夢「え?…あ」

歩夢(そういえばせつ菜ちゃんのお母さんが何か…あ、さっきのお菓子だ。わ、私ちゃんとお礼言えたよね?)

歩夢「せつ菜ちゃんのお母さんが帰ってきてね、お菓子いただいたの」

侑「え!せつ菜ちゃんのお母さんって、なんというかその…お菓子とかくれるタイプだったんだ」

歩夢「ど、どうなのかな…私は少し緊張しちゃった。せつ菜ちゃんが言うには、私のこと気に入ってくれたみたい…」アハハ

侑「……」

歩夢「あっ…」

歩夢(余計なこと言っちゃった…!侑ちゃんが難しい顔を…)

歩夢「お、お菓子あとで一緒に食べよう?」

侑「…うん」

「歩夢ー?もうご飯並べるから早く手洗ってきてー」

歩夢「あ、はーい!」

侑「……」

食卓

歩夢「あれ?今日ハンバーグなんじゃ…」

「?そんなこと言ったかしら?」

侑「いただきまーす!」モグモグ

歩夢「……」チラ

侑「!……」アセアセ

歩夢「……いただきます」

歩夢(うぅ…侑ちゃんの嘘つき…でもかわいい…そんなにせつ菜ちゃんのこと…やることがかわいい……)モンモン

「二人とも今日静かねえ…」

歩夢「……」モグモグ

 

65: 名無しで叶える物語 2020/12/13(日) 17:07:18.74 ID:vvpJlqdJ
侑「ふー、ごちそうさまでした!美味しかったあ」

 

「デザートにりんご切るけど食べてく?」

侑「いただきます!」

歩夢(侑ちゃん、今はいつも通りかも?)

歩夢(いつも通りというか…少し前の侑ちゃん、かな)

歩夢(せつ菜ちゃんのこと、聞きたい…でも…)

 侑『好きな人ってどんな感じ!?』

 侑『せつ菜ちゃんとお話ししたいなって思っただけなんだ!』

歩夢(……聞きたくない)

歩夢(聞いたってもう、私が欲しい言葉は……)

侑「……歩夢?」

歩夢「…なにかな?侑ちゃん」ニコ

侑「いや、ぼーっとしてたからさ。どうかした?」

歩夢(こういうことは気付いてくれるのにな)

歩夢「…なんでもないよ?」

侑「……せ、せつ菜ちゃんと何かあった?」ソワソワ

歩夢「……っ」

歩夢「侑ちゃん、あの『♪~♪♪~♪』…あ、電話…?」

侑「誰から?」

歩夢「……、ちょっと出てくるね」タタ…

侑「あっ、歩夢!」

侑「……」ギュ

 

66: 名無しで叶える物語 2020/12/13(日) 17:44:00.74 ID:vvpJlqdJ
歩夢「……なんで」

 

歩夢「……」ピッ

歩夢「…もしもし」

せつ菜『あっ、歩夢さん!こんばんは!』

歩夢「こんばんは、どうしたの?」

せつ菜『あのっ、今日はその、帰り際ばたばたさせてしまって…!すみませんでした!』

歩夢「そんな…元々私が誘ったのに慌ただしくなっちゃって、こちらこそごめんね?」

せつ菜『あ、歩夢さんは何も悪くありません!』

せつ菜『その……最後の方、浮かない顔をしていたのが気になって…わ、私なにか失礼なことをしてしまったのではないかと』

歩夢「……ううん、そんなことないよ?」

せつ菜『そ、そうですか…?ごめんなさい、私こういうのに疎くて…それなら良かったです…』

歩夢「うん…それだけのためにわざわざかけてきてくれたの?」

せつ菜『ま、まあ、はい…、…いえ!ま…また今度遊びに来てください!』

歩夢「ふふ、ありが──『あっ!ゆ、侑さんも一緒に!』──」

歩夢「……」

せつ菜『母も…、…?歩夢さん?』

歩夢「……今ね、侑ちゃん私の家に来てるの」

 

67: 名無しで叶える物語 2020/12/13(日) 19:06:57.97 ID:1J1apIae
せつ菜『ぁ……はい、夕飯を食べに来てるんですよね』

 

歩夢「うん。昔からご馳走したりされたり、よくするんだ。侑ちゃん、私のお母さんとすっごく仲良いの」

せつ菜『……そう、なんですね』

歩夢「それで今ちょっと待たせちゃってるから、そろそろ…ごめんね?」

せつ菜『…はい』

せつ菜『……お二人は、やっぱり仲が良いですね』

歩夢「うん。だってずっと一緒にいるんだよ?」

歩夢(せつ菜ちゃんより、ずっとずっと)

せつ菜『あ、歩夢さんは…!』

せつ菜『……いえ、急に電話してすみませんでした』

歩夢「……」

歩夢「…私こそ、ごめんね」

せつ菜『いえ!では、また学校で!おやすみなさい!』

歩夢「……おやすみなさい』ピッ

歩夢(……嫌だ)

歩夢(せつ菜ちゃんのことを好きな侑ちゃんが、侑ちゃんを連れて行っちゃうせつ菜ちゃんが、嫌)

歩夢(なにより、こんな醜い私が…嫌…)

歩夢(せつ菜ちゃんの気持ちを知ってて、あんなこと言って)

歩夢(ぁ……せつ菜ちゃんは、私に自慢したり絶対しなかった……それどころか、私のことを気にして誘ってくれた……)

歩夢「こんなの…誰だってせつ菜ちゃんを好きになるよ…」ジワ

 

71: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:11:37.23 ID:LinQdj/C
歩夢「…ただいま」

 

侑「!」

「歩夢~?もうりんご黄色くなっちゃったわよ」

歩夢「あはは…ごめんなさい」

侑「そうだよ、せっかく可愛いうさぎだったのに」

歩夢「……」

歩夢(好きになってもらえないなら…侑ちゃんが諦めてくれれば…)

侑「…電話、長かったね」

歩夢「せつ菜ちゃんから、だったよ」

侑「…ふーん、私とはまた今度って言ってたのにひどいなー」

歩夢「……何か失礼なことしてないですか、だって。律儀だよね」

侑「……そう、なんだ」

侑「あはは、せつ菜ちゃん、歩夢のこと気に入ってるのかなぁ」

歩夢「……そう、かも?なんて…」ニコ…

侑「……はは。ねえ、もうせつ菜ちゃんの話は」

歩夢「あとね、今度また遊びに来てって「…もういいって!」…!?ゆ、侑ちゃ」ビク

侑「あっ、ご、ごめん……今日はもう、帰るね」

歩夢「ぁ…」

歩夢(うそ、今、侑ちゃんに怒鳴られた…?)

歩夢(昔からずっと優しくて、喧嘩はしてもこんな風に怒られたことなかったのに…!)

歩夢(やだ、やだ…侑ちゃんに嫌われるのだけは…!)

 

72: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:12:46.87 ID:LinQdj/C
歩夢「ま、待って!せつ菜ちゃん、今度は侑ちゃんも一緒にって」

 

侑「え、私も?」

歩夢「…うん」

侑「…そっ、か。歩夢だけじゃなくて…」

侑「…楽しみだね」ニコ

歩夢「…そうだね」

侑「それじゃ、ご馳走さまでした!歩夢、また明日ね」

歩夢「うん、また明日。…おやすみ」

「また来てねー。…ほら歩夢、食器洗うからりんご食べちゃって」

歩夢「はーい」

歩夢「……」シャクシャク

歩夢(私、このまま侑ちゃんにもせつ菜ちゃんにも嫌われちゃうのかな)

歩夢(…かわいくない、な。黄色くなっちゃったうさぎさん…)シャク…

 

73: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:15:24.26 ID:LinQdj/C
歩夢(せつ菜ちゃんの家で雑誌を見てしまってから、もう何日経っただろう)

 

歩夢(……結局私は、せつ菜ちゃんと侑ちゃんの間に入ることをやめられなかった)

歩夢(”好きな人の友達”と仲良くなりたいせつ菜ちゃんが誘ってくれるのをいいことに、何度も三人で…時には二人で遊んだ)

せつ菜「歩夢さんっ、歩夢さんはハンバーグが好きなんですよね!」

歩夢「う、うん」

せつ菜「あの、よかったらこの店一緒に行きませんか?」

歩夢「…わ、美味しそう。調べてきてくれたの?」

歩夢(せつ菜ちゃんは私に優しくて、私の好みに合わせてくれる。本当に”友達”として仲良くなりたいのかなって勘違いしちゃうぐらい)

歩夢(話すたびにせつ菜ちゃんのことが好きになって、同じ分だけ嫌いになる。私にないものをたくさん持っていて辛くなる…)

せつ菜「はい!すっごく美味しかったので歩夢さんとも行けたらと…」

歩夢「あ、行ったことあるんだね」

せつ菜「はいっ、先週侑さんと!」

歩夢「そう、なんだ」

歩夢(私…知らない……)

歩夢(せつ菜ちゃんは侑ちゃんの話をよくして、そのたびに胸が痛くなるけど…二人きりにさせるよりはまだ…)

侑「あ、せつ菜ちゃん…歩夢!」

せつ菜「侑さん!」ニコ

歩夢「侑ちゃん!なぁに?」

侑「あ、んー、その…」

 

75: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:18:43.94 ID:LinQdj/C
歩夢(…せつ菜ちゃんと私を見比べて、る?)

 

侑「あー、ごめん……今日は二人でご飯食べに行きたくて……」チラ

歩夢(っ…!)

歩夢(わかってた、でしょ…泣いちゃだめ、泣いちゃだめ…)

歩夢(でも、でもっ…)

せつ菜・歩夢「「三人じゃだめなの(ですか)?」」

歩夢「…えっ」

侑「……ごめん、そうだよね!ちょっと三人だと中々入れない店でさ。今度にするよ」

歩夢(今、せつ菜ちゃんも言ってくれたよね?)

歩夢(優しいな…本当に…)

せつ菜「…すみません、ありがとうございます。他に候補はありますか?」

侑「うーん…どうしようかな」

ガララ…

副会長「…あっ、会長!すみません、ちょっと急ぎで確認いただきたい書類があって」

せつ菜「はい、わかりました。すぐ向かいます」キリッ

歩夢(あ、菜々ちゃんだ…かっこいい)

侑「……」

歩夢(……侑ちゃんも、見てる)ズキズキ

 

77: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:21:13.68 ID:LinQdj/C
せつ菜「すみません、多分すぐ終わると思うのですが、その…待っててくれますか…?」

 

歩夢(…そんなに不安そうにしなくてもいいのに。侑ちゃんの目当てはせつ菜ちゃんなんだから…)

歩夢「もちろん待ってるよ。いってらっしゃい」

せつ菜「!…はい!行ってきます!」ペカ-

侑「…歩夢、店探して待ってよ?」

歩夢「うん、そうだね」

侑「…ここ、先週せつ菜ちゃんとご飯食べに行ってさ。美味しかったから歩夢もどうかな」

歩夢「あ…ここ」

侑「あれ、知ってた?」

歩夢「ついさっきせつ菜ちゃんに誘われたの……あっ」

歩夢(どうしようっ…また侑ちゃんが怒っちゃう…)

侑「あ…そ、そっかぁ…先越されちゃったな~…」

歩夢(うぅ…怒ってないけど、悲しそうな顔……)

侑「せつ菜ちゃん、やっぱり歩夢のこと……気に入ってるよね」

歩夢「……そう、かな」

歩夢(侑ちゃんはせつ菜ちゃんの雑誌に自分の名前が書かれていたことを知らない)

歩夢(私が伝えれば侑ちゃんは笑顔になってくれるって分かってるのに、教えてあげられない)

歩夢(侑ちゃんの幸せより、自分の幸せを優先しているから…)ギュ

 

78: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:24:02.77 ID:LinQdj/C
侑「…最近さ!私たちあんまり一緒に帰れてないよね?寂しいぞ歩夢~!」

 

歩夢「!」

歩夢(侑ちゃんからそんなこと言ってくれるなんて…)

歩夢「そ、そうかな?なら今度一緒に帰ろう?……ふ、二人で」

侑「うん」

侑「……歩夢、ほんとせつ菜ちゃんと仲良くなったよね」

歩夢「……」

侑「ねえ、今度遊ぶときは私も誘ってよ」

歩夢(……私、ばかだなぁ。何を期待してるんだろう)

歩夢「そんなに、仲良く見えるかな?」

侑「見えるよ~!…私がいないときは毎回二人で遊んでるの?」

歩夢「う、うん」

歩夢(他の人との仲を取り持ったりはしてないから、安心してほしいな)

 

79: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:26:00.57 ID:LinQdj/C
侑「……」

 

侑「ずるいなぁ」ボソ

歩夢「えっ」ビク

歩夢(そっ、か。私も侑ちゃんにとって邪魔者なんだった…)ズキ

歩夢(侑ちゃんが嫉妬してる…ずっと一緒にいたのに、こんな顔初めて見た)ズキズキ

侑「二人でなんの話してるの?」

歩夢「え、えっと、アニメとか…学校のこととか、色々かな」

侑「それ、私がいたっていいよね?」

歩夢「う、うん、そうだね」

歩夢(本当はそれだと意味ないけど…侑ちゃん少し怒ってる…)

侑「…あっ、ご、ごめん歩夢、嫌な言い方になっちゃった…!」

歩夢「ううん!気にしないで、私こそ嫌な気分にさせてごめんね」

 

80: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:27:26.04 ID:LinQdj/C
侑「…ほんと、歩夢は優しいなあ」

 

歩夢「そんなことないよ…」

歩夢(久々に二人きりで帰れると思ったけど、侑ちゃんのためなら…)

歩夢(せつ菜ちゃんみたいにはなれなくても、せめて侑ちゃんが褒めてくれる優しい私でいたい…)

歩夢「あの、今度から侑ちゃんも誘うから……三人で遊ぼう?」

歩夢(二人にしてあげるって言えなくて、ごめんなさい)

侑「…三人」

歩夢「だめ、かな」

歩夢(私がいたら、だめ?)

侑「…そんなことないよ!せつ菜ちゃんと話したいし!」

侑「…二人より、いいよ」

歩夢(侑ちゃんの気持ちが痛いほどわかる)

歩夢「ごめん、ね…」ニコ

ガララッ

せつ菜「すみません、お待たせしました!」

侑「…じゃあ、行こっか!」

歩夢「うん…」

 

81: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:29:23.58 ID:LinQdj/C
歩夢(……三人で過ごすのは、苦手)

 

侑「それでさ、私もそのとき~~」

歩夢(侑ちゃんは絶対に…少し強引なぐらいに、せつ菜ちゃんの隣を確保する。私との壁になるかのように)

歩夢(そのままずっとせつ菜ちゃんと話してるから、私は会話に混ざれない…)

歩夢(辛い、けど、二人きりにするのはもっと辛い…)

せつ菜「ええ、はい…」チラ

歩夢(…気にしてくれてるみたい。せつ菜ちゃんも侑ちゃんが好きなのに、優しいな)ニコ…

侑「…っ」

せつ菜「あ、着きましたね!すぐに入れそうでよかったです」

歩夢「お腹空いたね」

店員「3名様ですね、奥のテーブルへどうぞ」

侑「はい」

歩夢(…苦手な理由の一つが、座る場所)

歩夢(侑ちゃんは、絶対せつ菜ちゃんの隣に座ろうとして…それを見るのが、辛い)

 

82: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:34:55.82 ID:LinQdj/C
せつ菜「お二人とも、奥の席へどうぞ」

 

歩夢「…えっ」

侑「あ、なんかそれかっこいい!」

せつ菜「!そ、そうですか?」パァ

歩夢(…侑ちゃんに喜んでもらうために勉強したんだろうな)

せつ菜「あとはお水を…」

歩夢「あ、今持ってきたよ。はいどうぞ」コトン

侑「ありがと、歩夢」

せつ菜「あ、ありがとうございます。先を越されてしまいました…」シュン

歩夢(そんなに良いところを……見せたい、よね)

歩夢(せつ菜ちゃんは本当に全力で…憧れる…)

 

83: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:40:12.35 ID:LinQdj/C
ーーーー

 

侑「ご馳走様でした!」

歩夢「美味しかったね」

せつ菜「はい!また来たいです!」

侑「私お手洗い行ってくるね」

歩夢「はーい」

せつ菜「……!」

歩夢「せつ菜ちゃんが食べてたのも美味しそうだったね。私、次は……せつ菜ちゃん?」

せつ菜「ひゃっ、はい!」

歩夢「ど、どうしたの?」

せつ菜「え、と……その…」

せつ菜「あ、歩夢さんに…っ、伝えなくてはいけないことがあります。近々空いている日はありますか?」

歩夢「え?……っ」

歩夢(いつもまっすぐ目を見て話すせつ菜ちゃんの視線が逸れて…)

歩夢(見ているのは、侑ちゃんのバッグ…)

歩夢(嫌…これを聞いたら、私っ…!)

歩夢「…あ、あの、私今週はちょっと、その」

 

85: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:41:15.97 ID:LinQdj/C
せつ菜「…っ、なら、今日です!今日このあと…時間をください」

 

歩夢「今日、は……」

せつ菜「……お願いします」ジッ

歩夢(あ…だめだ…)

歩夢(この目のせつ菜ちゃんはもう、止められない…)

歩夢「……」コクッ

せつ菜「あ…ありがとうございます!…それでは、後で連絡します」

歩夢「……ぅ、ん」

侑「ただいま~……あれ、どうしたの?」

歩夢「…なんでもないよ?食べたら少し眠くなっちゃったみたい」

侑「歩夢も結構赤ちゃんみたいなところあるよね~」

歩夢「もう、侑ちゃんだって昔はすぐ寝ちゃってたのに」

せつ菜「……」ギュ…

 

88: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:44:07.08 ID:LinQdj/C
歩夢(それから店を出て、いつも通りのところでせつ菜ちゃんと別れて、いつも通り侑ちゃんにまた明日って言って)

 

歩夢(全部、いつも通り…なのに……)チラ

 『公園で待ってます!』

歩夢(……行きたくない)

歩夢(行って、聞いたら…何もかも……)

歩夢「やっぱり…断ろう」

歩夢「……」ピッピッ

歩夢「……」

歩夢(あ、れ?繋がらない……充電切れ?)

歩夢「……帰る、よね?」

 せつ菜『なら、今日です!今日このあと…時間をください』

歩夢(せつ菜ちゃん、なら……)

歩夢「……っ」

歩夢「お母さん、ちょっと出かけてくる!」バタン! タタタ…

 

89: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:46:47.20 ID:LinQdj/C
歩夢「はっ、はっ……」タッタッ

 

歩夢(息が白い…)

歩夢「…!せつ菜ちゃんっ!」

せつ菜「あ…歩夢さん…!」ニコ

歩夢「遅くなってごめんね!せつ菜ちゃん、電話…」

せつ菜「あ…はい、充電が切れてしまって…」

歩夢「一旦帰ったら良かったのに…」

せつ菜「私も考えたのですが、その間に歩夢さんが来たらと思うと動けなくなってしまって…」

歩夢(……良い子だなぁ。本当に)

せつ菜「来てくれて嬉しいです、歩夢さん」

歩夢「……うん」

 

90: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:48:32.40 ID:LinQdj/C
せつ菜「……」

 

歩夢「……」

せつ菜「……あの、もしかしたらもうバレているかもしれない、ですけど」

歩夢「……っ」ギュッ

せつ菜「……私っ、す、好きな人がいるんです」

歩夢「……そうなんだ?知らなかったよ」

歩夢(知ってるよ)

せつ菜「あ…き、気づいてませんでしたか…」

せつ菜「そうなんです。可愛くて、優しくて、いざという時には頼りになって…」

歩夢「…素敵な人なんだね」

歩夢(知ってるよ。あの子の良いところは)

歩夢(私のほうがずっとたくさん…ずっと前から…)

 

91: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:50:54.16 ID:LinQdj/C
せつ菜「はい!ただ知り合ってから日が短くて…。あ、あの、参考としてお聞きしたいんですけどっ」

 

歩夢「……なぁに?」

せつ菜「その、仲良くなったばかりの人は…そういう対象になるでしょうか…」

歩夢「……」

歩夢(せつ菜ちゃんは、ひどい、な……)

 

92: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:52:40.75 ID:LinQdj/C
せつ菜「……っ」ドキドキ

 

歩夢「……関係、ない、よ」

せつ菜「!」

歩夢「一緒に過ごした時間の長さは…関係ないと、思うよ」

せつ菜「!ほ、本当ですか!」パァァ

歩夢「うん、本当」

歩夢「……笑っちゃうぐらい」ボソ

せつ菜「よ、よし…それなら…私にも…」ブツブツ

歩夢(せつ菜ちゃん、侑ちゃんに告白するんだ)

歩夢(侑ちゃんもせつ菜ちゃんが好きで、だから二人は恋人になって…)

歩夢(…いや、だなぁ。辛いなぁ)

歩夢「……」

 

93: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:54:48.47 ID:LinQdj/C
歩夢「……でも、勘違いだったり、しないかな」

 

せつ菜「え?」

歩夢「友達としての大好きと、混ざっちゃってるだけなんじゃない、かな?」

せつ菜「そんなことないです!!」

歩夢「っ…」

せつ菜「確かに友達と呼べるようになったのも最近かもしれませんが…私は本気です!!」

歩夢(……勝てないや)

歩夢(まっすぐで綺麗な目。卑怯な自分が嫌になる)

歩夢「そう、だよね。ごめんね、変なこと言って」

せつ菜「あっ…!お、大声を出してすみません!でも、どうしても気持ちは信じてもらいたくて…!」

歩夢「うん、大丈夫。信じるよ」

せつ菜「あ、ありがとうございます!」   

歩夢「ふふ、すっごく嬉しそう」

せつ菜「だ、だって…その…うぅ」

歩夢(かわいいなぁ、せつ菜ちゃん。それでいてかっこよくて…優しくて…)

歩夢「……せつ菜ちゃんのことは、誰だって好きになるよ」

 

94: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 17:56:47.28 ID:LinQdj/C
歩夢「侑ちゃん、だって……」

 

せつ菜「…!」

歩夢「だから…だから…、…ね?」

歩夢(もう、これ以上は言えないや)

せつ菜「あ……歩夢さん!」

歩夢「…なぁに?」ニコ

せつ菜「最後に一つだけ、聞かせてください」

せつ菜「……歩夢さんは、侑さんのことが好きですか?」

 

95: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:01:24.38 ID:LinQdj/C
歩夢「……」

 

歩夢(せつ菜ちゃんは、何か悪意があって言ってるわけじゃない。でも、でも……)

歩夢(それは…あんまりだよ……)

せつ菜「……」

歩夢「……大好き、だよ」

せつ菜「…っ」

歩夢「だって、ずっと一番の友達の幼馴染だもん」

せつ菜「!と、友達…!」

歩夢「…うん」

せつ菜「よ、よかったです…!」フニャ

歩夢「……」

歩夢「せつ菜ちゃんは、」

歩夢(…やめて)

せつ菜「?」

歩夢「もし、私がそういう意味で侑ちゃんを好きって言ったら」

歩夢(やめて)

歩夢「告白…やめる?」

 

97: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:15:31.92 ID:LinQdj/C
せつ菜「…え」

 

歩夢(……止められない。私はまだ…変われない)

歩夢(希望にすがってしまう。最後まで二人の邪魔をしてしまう)

歩夢(でも、お願い、どうか)

せつ菜「……」

歩夢「……」

せつ菜「……やめ、ません」

歩夢「……あ、ぁ」

せつ菜「歩夢さんが侑さんを好きでも、私は…」

せつ菜「私の気持ちを…大好きを、伝えます!」

 

101: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:27:09.86 ID:LinQdj/C
歩夢「……」クラ

 

歩夢(視界が、揺れる)

歩夢(この期に及んで、まだ心のどこかでいつか自分が侑ちゃんと結ばれると思っていた)

歩夢(もう、本当にだめなんだ。侑ちゃんの恋人はせつ菜ちゃんになるんだ)

歩夢(ずっと、ずっと好きだったのに!ずっと一緒にいたのに、ほんの一瞬で…!)

せつ菜「あの、聞いておいてすみません…えと…」

歩夢「……そっか」ニコ

歩夢(……もう、だめなら)

歩夢(最後ぐらいは…褒められた、憧れた、私になりたい…)

歩夢「じゃあ…頑張って、ね」

せつ菜「…え?」

歩夢「わたしは、っ、今日は帰るね」クルッ

せつ菜「あ、歩夢さん!?」

 

102: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:30:30.61 ID:LinQdj/C
歩夢「…っ」タタッ

 

歩夢(もうこれ以上は、だめ、嫌な私が暴れてる)ズキ!ズキ!

歩夢(せつ菜ちゃんの優しさを…最後の最後だけ、真似できたよね?)グス

せつ菜「ちょ、ちょっと待ってください!」ガシ

歩夢「……っ」

せつ菜「あ、あの!話はまだ終わってないというか、ここからというかっ」

歩夢(もう、やめてよ。もう限界なの)

歩夢「…これ以上っ…これ以上、何を話すの…?」

せつ菜「え、えっ?その、あの、さすがに今ので……あれ?」

歩夢「いま、の…?」

せつ菜「す、す…するんですよ、告白!」ギュ

歩夢「私、頑張って、って、言ったよ」

歩夢(ちゃんと言えたでしょ?もう、許してよ)

せつ菜「だから、が、頑張るんですよ!今から!」

 

104: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:32:30.55 ID:LinQdj/C
歩夢「……ついて来てなんて言わないよね」

 

せつ菜「ここで大丈夫ですから!」

歩夢「…!」

歩夢(うそ、まさか侑ちゃんも呼んでるの?)

歩夢「わ、私、帰……」

せつ菜「お願いです、歩夢さん。こっち向いてください…!」

歩夢「……」ゴシゴシ

歩夢(…涙でせつ菜ちゃんの姿がぼやける)

歩夢「なに、かな」ウル…

せつ菜「!!!」

 

105: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:33:17.72 ID:LinQdj/C
せつ菜「だっ、…大好きです!!」

 

107: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:34:49.85 ID:LinQdj/C
歩夢「……」

 

歩夢「……え?」

せつ菜「……あっ!?ま、間違えました!忘れてください!」

歩夢「あ、う、うん、そうだよね、びっくりしたよ」ドキドキ

せつ菜「……」ス-…ハ-…

せつ菜「私は歩夢さんのことが好きです!こ、恋人になりたいと思ってます!なってください!」バッ

歩夢(せつ菜ちゃんが勢いよく頭を下げて、私に手を伸ばして…)

歩夢「え……え??」

せつ菜「うう…ちゃんと勉強していたのについ気持ちが先に…決まらない…」

歩夢「えっ、と……予行練習?」

せつ菜「本番ですよ!!オンステージです!!」

 

109: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:37:51.32 ID:LinQdj/C
歩夢「そ、そんな、なんの冗……」

 

せつ菜「……っ」ガクガク

歩夢「あ…」

歩夢(よく見たら伸ばした手が震えてる)

歩夢(本気、なんだ。本気で私のこと、そんな、なんで、侑ちゃんは?)

歩夢(私、せつ菜ちゃんは侑ちゃんを好きだと思って今まで…)

歩夢「せつ菜ちゃん、あの、私はっ…その…」

歩夢(私は侑ちゃんのことが…)

せつ菜「は、い…」ジワ

歩夢(!せつ菜ちゃん、泣いて……)

歩夢「っ…!」ギュ

歩夢(どうしてこんなに優しい人が、私にできないことをできる人が、こんな顔をしなくちゃいけないんだろう)

歩夢(そう思って…気が付いたら手を握ってた)

歩夢(……冷たい。私のことをずっと待ってたから…)

 

110: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:39:47.13 ID:LinQdj/C
せつ菜「!あ、あゆ…」

 

歩夢「……ごめんね、せつ菜ちゃん」

せつ菜「…!」ブワ

歩夢「あっ、あっ、今のごめんねは違くてっ!あの、今までのことというか…じゃなくて…その、少し考えさせてほしくて…!」

せつ菜「!は、はいっ…」グシグシ

歩夢「……でもね、せつ菜ちゃん。私は…」

せつ菜「……さっき言いましたよ」

歩夢「え?」

せつ菜「歩夢さんが他の人を好きでも、私は告白するって。それでも…付き合ってほしいから、です」

せつ菜「なんとなくとか、とりあえずだっていいんです。いつか、好きになってもらえれば……いや」

せつ菜「好きにさせて見せますから」

歩夢「…っ」ドキ

 

112: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:42:15.96 ID:LinQdj/C
歩夢(こんなに私のことを好きになってくれる人、他にいるのかな)

 

歩夢(16年間ずっと一緒にいても選ばれなかった私を…)ギュ…

せつ菜「……」

せつ菜「……手、離してもらってもいいですか?」

歩夢「あっ、ご、ごめんね」パッ

せつ菜「いえ…私からは、離しがたくて…」ニコ…

歩夢「う、ぅ…」

せつ菜「それにしても、そんなに驚かれるとは思っていませんでした!私、てっきりばれているものだと…」

歩夢「だ、だって雑誌に『侑さん』って!…あっ」

せつ菜「雑誌?……あ!?や、やっぱり見てたんじゃないですか!?」

 

113: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:48:09.16 ID:LinQdj/C
>>22 雑誌のくだり
歩夢「ご、ごめんなさい!でも…私それで…」

 

せつ菜「うぅ…”相手の友達とも仲良くする”、”好きなタイプや物をよく観察する”って書いてあったので…」

せつ菜「歩夢さんなら、侑さんじゃないですか…」

歩夢「あ…」

歩夢(私と侑ちゃんが反対だったんだ…)

せつ菜「それに、私結構歩夢さんのこと誘ったりしたつもりだったんですけど…」

歩夢「せつ菜ちゃんが優しいだけだと思ってて…」

せつ菜「うう……やっぱり暴走が怖くて”好き”を抑えてしまったのが…?いや元々私では…」ブツブツ

歩夢「せ、せつ菜ちゃ…」

せつ菜「……今更反省しても、もう言ってしまいましたからね!仕方ないです!歩夢さんの良いお返事を待ちます!」

歩夢「う…ん、」

 

115: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 18:53:04.56 ID:LinQdj/C
せつ菜「……悩ませてごめんなさい。私は歩夢さんがどんな答えを出しても構いませんから、返事が欲しいです」

 

せつ菜「……」

せつ菜「いえ、正直に言います!付き合ってくれたら凄く嬉しいですし、断られたらきっと…物凄く落ち込みます」

歩夢「ぅ……」

せつ菜「……汚い、ですよね。私がこんな言い方をするとは自分でも思いませんでした」

歩夢「汚くなんかないよ!」

せつ菜「!」

歩夢「私…せつ菜ちゃんのこと尊敬してるよ…憧れてる」

歩夢「せつ菜ちゃんは、…せつ菜ちゃんは、綺麗だよ」

せつ菜「……ありがとうございます」

せつ菜「好き、です……歩夢さん」ホワ…

歩夢「…っ」ドキ…

 

116: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:03:52.60 ID:LinQdj/C
歩夢(そのあと、公園で少しだけ話して…途中まで一緒に歩いた)

 

歩夢(せつ菜ちゃんは何度振り返ってもこっちを見ていて、目が合うたびに嬉しそうに手を振ってくれた)

歩夢「今までも、そうだったのかな…」

歩夢(私が、侑ちゃんと…自分のことしか見てなかっただけで…)ズキ

歩夢「うぅ…」

歩夢(…まだ混乱してるけど、せつ菜ちゃんは私のことが好きだった)

 せつ菜『好きにさせて見せますから』

歩夢「っ……」ドキ 

歩夢「…かっこよかった、な…」

歩夢(でも…やっぱり、私は今も侑ちゃんが好き…)

歩夢(せつ菜ちゃんはそれでもいいって言ってたけど、他に好きな人がいるのに付き合うなんて不誠実だよね…?)

歩夢(けど、私も侑ちゃんに振られるぐらいだったら…そっちのほうが良いと思ってしまう)

 

120: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:15:30.55 ID:LinQdj/C
歩夢(…私が付き合えば、侑ちゃんをせつ菜ちゃんに取られない。でも、せつ菜ちゃんを侑ちゃんから取っちゃったことになる)

 

歩夢「嫌われる……よね……」

歩夢(だけど私が断ったら?……侑ちゃんはせつ菜ちゃんを慰めて、告白して、そうしたらせつ菜ちゃんだって…)

歩夢(きっと二人は恋人になる…)ズキズキ

歩夢「……せつ菜ちゃん…」

歩夢(優しかったのは私のことが好きだったからだけど、侑ちゃんを邪険にしたりしなかった。せつ菜ちゃんはずっとずっとまっすぐだった)

歩夢(私に大好きを、伝えてくれた人……)

歩夢(…せつ菜ちゃんにちゃんと向き合いたい…侑ちゃんを取られたくない…”好き”にまっすぐでいたい…)

歩夢「私は……」

1.侑ちゃんを取られたくない
2.二人と好きに誠実でいたい
3.せつ菜ちゃんを好きになりたい

 

121: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:16:56.30 ID:iHv9W+pP
選択肢だと…!?

 

122: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:17:31.99 ID:61EbAWi1
2で

 

124: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:18:05.43 ID:FnjuLqo+
2だな

 

125: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:18:07.08 ID:zS4GBju4
2

 

126: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:18:10.73 ID:xMVFbcDT
2であれ

 

128: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:18:56.63 ID:/+be8aPP
ここまで描いてくれたら2

 

129: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:18:58.91 ID:uxixAz2i

 

131: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:21:34.50 ID:PI6q3tdc
おつおつ
2が見たい

 

132: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:21:40.71 ID:LinQdj/C
書き忘れた、他ルートは後で投稿します

 

133: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:29:16.28 ID:W3s34rl7
なんと太っ腹な

 

135: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:46:13.11 ID:wIITXjxt
うひょー太っ腹
2で!

 

137: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 19:54:38.31 ID:RWhQDfL2
全ルート楽しみだけど、バッドエンド風なのもあるのかな。みんないい子だからあまり悲しい結末にならないといいね。みんな幸せとはいかないだろうけど

 

144: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:17:05.19 ID:LinQdj/C
書き直したり追加したりしてたら遅くなってしまった…
ルート2で21時半ぐらいから再開します

 

145: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:34:52.69 ID:LinQdj/C
>>120

 

歩夢「……寒いな」

歩夢(せつ菜ちゃんは、こんな中ずっと待っててくれたんだよね)

 『せつ菜ちゃん、今電話できるかな』
 『返事、させてくれる?』

歩夢「……」

 『はい』
 『直接、会ってくれませんか?』

歩夢「……」

せつ菜「…あ!歩夢さん!お待たせしました!」

歩夢「ううん、平気だよ」ニコ

せつ菜「……」

歩夢「……せつ菜ちゃん」

せつ菜「っ…、ま、待ってください…」

歩夢「……うん」

せつ菜「……」ギュウ…!

せつ菜「だ…大丈夫です!お願いします!」ニコ!

歩夢「っ、う」

歩夢(だめ…!私に泣く資格なんてない…!)グッ

歩夢「……ごめん、なさい。私は好きな人がいるから……せつ菜ちゃんとはお付き合いしません…!」

 

146: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:36:31.37 ID:LinQdj/C
せつ菜「……ぁ…」

 

歩夢「私、嬉し、かったし、…せつ菜ちゃんに傷ついてほしくなくてっ…だけどっ、」ウル…ウル…

せつ菜「っ…ぅ…」

せつ菜「……言いにくかった、ですよね。ちゃんと伝えてくれて、ありがとうございます」

歩夢「……っ」フルフル

歩夢(…声が出せない。私がせつ菜ちゃんの立場だったらと思ってしまって、辛くて、今にも泣いてしまいそうになる)

せつ菜「……歩夢さんは、私が侑さんに告白すると思ってたんですよね」

せつ菜「……好きな人に」

歩夢「…」コク

 

147: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:45:21.60 ID:LinQdj/C
せつ菜「……」

 

せつ菜「歩夢さん、頑張ってくださいね」

歩夢「…!」

せつ菜「ぁ…あはは…」ポロッ

せつ菜「これ、辛いですね…!歩夢さんはやっぱり、凄いです…!」ポロポロ

歩夢「…っ!」ポロ…

歩夢(『凄くなんてないよ』『もっと良い人がいるから』『私なんかのために泣かないで』…)

歩夢(……どれも、言えない)

歩夢(せつ菜ちゃんの”好き”を、ちゃんと受け止めたい)

歩夢(だから…ごめんねじゃなくて……)

歩夢「ありがとう……せつ菜ちゃん」

歩夢「……ありがとう…」ニコ

せつ菜「……っ」

~~~~~

せつ菜「……」ジ-

歩夢「もー、侑ちゃんたら…」

せつ菜(歩夢さん、やっぱりお団子のせいかふわゆりのあかるんを思い出しますね…)

せつ菜(侑さんに向ける笑顔はとても柔らかくて、少し似ている…)

せつ菜(……お願いしたらお団子二つにしてくれないでしょうか)

 

148: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:48:35.56 ID:LinQdj/C
歩夢「!」パチ

 

せつ菜(あっ、目が合っ…)

歩夢「?」ニコ

せつ菜「!」ドキッ

せつ菜(いつも横顔ばかり見ていましたが、自分に向けられると…)ドキドキ

歩夢「あ、それでね侑ちゃん!」クル

せつ菜「あ……」シュン

せつ菜(あ、あれ、私どうしてこんな…)

せつ菜(まさかあかるんと混同して…?だ、だめです、それはいけないオタクです!)ブンブン

歩夢「…?」

ーーーーー

せつ菜(今日は帰ったらふわゆりを見て落ち着きましょう…)

「……ちゃん」

せつ菜(…逆に今見たらまずいのでは…?いやでも…うう…あかるん…歩夢さん…)

「ちゃーん…?」

せつ菜(しかし何回も歩夢さんと目が合いそうになってしまったし…不審がられたりしたら…)

歩夢「もうっ、せつ菜ちゃん?」ジッ

せつ菜「わ!?」ビクッ

せつ菜(あ、歩夢さん!?ち、近…っ)ドキドキ

 

149: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:49:45.17 ID:LinQdj/C
歩夢「あ、やっと気づいた!ずっと呼んでたんだよ?」

 

せつ菜「あ、す、すみませ……」

歩夢「今日、少し様子がおかしかった気がして…今も全然気がつかなかったし…」

歩夢「大丈夫…?」

せつ菜(歩夢さんは、優しいんですね…)

せつ菜(でも、歩夢さんとアニメキャラクターが似てるなって思ってただけです!!)

せつ菜(…とは言わない方がいいのを最近私は学びました。日々成長です!)

せつ菜「大丈夫です!ご心配をおかけしてすみません!」ニコ

歩夢「ならいいんだけど…あの…あかるんて何かな…?」

せつ菜「!?し、知ってるんですか!?」

歩夢「う、ううん!せつ菜ちゃんがさっき呟いてたから気になって…」

せつ菜(く、口に出ていた…家でそこまで気をつけなくてよくなったせいか最近ちょっと弛んでますね…)

せつ菜「……あかるんと言うのは、アニメのキャラクターで…この子なんですが」

歩夢「わぁ、すっごくかわいい!」

せつ菜「歩夢さんに似てるなと……え?」

歩夢「え?」

せつ菜「…はい!かわいいです!」

歩夢「ち、違うの!私そんなつもりで言ったわけじゃ…!」ワタワタ

せつ菜「……似てると思います!」

歩夢「も、もぉ…!せつ菜ちゃん意地悪…」ムス…

せつ菜「……」キュン

せつ菜(あ、あれ……少し怒った顔は全然似てないのに…)

せつ菜(なんで私……)ドキドキ

 

151: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 21:51:16.00 ID:LinQdj/C
ーーーーー

 

せつ菜「歩夢さん!おはようございます!」

歩夢「せつ菜ちゃん、おはよう」ニコ

せつ菜(…かわいい)ドキドキ

歩夢「…あれ?もしかして寝不足?」

せつ菜「あ、勉強と…その、アニメを…」

せつ菜(細かいことに気付いてくれて…)

歩夢「元気ならいいんだけど…ちゃんと寝なくちゃだめだよ?」

せつ菜「はい!大丈夫です!今日はたくさん寝ます!」

せつ菜(優しい…)

侑「みんな飲み物買ってきたよー!」

歩夢「あ!侑ちゃんっ」パァァ

せつ菜「……」

せつ菜(……その顔)

せつ菜(その顔で……私に笑ってほしい…)

せつ菜「……!?」ボッ

せつ菜「あ……わ、私…これは…っ」

 

152: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:05:28.23 ID:LinQdj/C
ーーーーー

 

せつ菜(私は歩夢さんが好き、みたいです…)

せつ菜(昨日、恋愛特集が載っている雑誌を買ってしまいました。うぅ、変なものではないのに、ちょっと表紙が過激な漫画を買うより恥ずかしかった…!)

せつ菜(それから、偶然見かけた薄いピンクの栞…)

せつ菜(……歩夢さんのイメージカラー)

ガララ…

せつ菜「歩夢さ……あ、」

歩夢「……」スヤスヤ

せつ菜(……ね、寝顔…!)スッ…

せつ菜(はっ!?き、気づいたらスマホを構えていました…だ、だめです…!スクショじゃないんですよ…!)

歩夢「……」ムニュ..

せつ菜(う…せめて…せめて目に焼きつけておきましょう……)ジ-

せつ菜(……いつか)

せつ菜(いつか私にあの笑顔を向けてほしい)

せつ菜(よし…帰ったらとりあえず雑誌を…)

歩夢「……」スヤスヤ

せつ菜(……今は、もう少し…)

~~~~~

せつ菜(…歩夢さんの笑顔が好き)

歩夢「……せつ菜ちゃん、帰りは…」

せつ菜「…大丈夫です。少し夜景を見てから帰ります」クル

歩夢「……」

歩夢「…うん。またね」

せつ菜「はい、また」

せつ菜(歩夢さんが……笑顔でいられますように)

せつ菜(私も……早く笑顔を……)

せつ菜「……」

せつ菜「……っ」ポロポロ

 

154: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:09:01.66 ID:LinQdj/C
歩夢「……」

 

歩夢「……せつ菜ちゃん」

歩夢(心配だけど、送っていくよとは言えなかった。小さい背中に声をかけて、私は家に帰った)

歩夢(……今日は、振り返れなかった。もし、もしまたこっちを見ていたら、私は駆け寄るのを我慢できないだろうから)

歩夢「……」ボスッ

歩夢「…あれ、お母さんから…?」

歩夢(…留守電も?……あ、行ってきますって言い忘れちゃった…『ごめんなさい、帰ってきました』…と)

歩夢「……」

歩夢(明日は……侑ちゃんに……)

歩夢「……っ」

歩夢(考えただけで胸が苦しくなる…逃げ出したくなる…)

歩夢(せつ菜ちゃんはやっぱり、すごい……)

歩夢「応援、してくれたもんね…」

歩夢「……私も頑張る、から」

 

155: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:16:55.55 ID:LinQdj/C
 『侑ちゃん、お話があるの』
 『明日のお昼、私しかいないから家に来てくれる?』

 

歩夢「……」

ピンポ-ン …ガチャッ バタン

歩夢「っ……」

侑「お邪魔します……歩夢、お待たせ」

歩夢「…ううん」ニコ

侑「話があるなんて言うからびっくりしちゃったよ。告白でもされるのかーって」

歩夢「……」

侑「…え?ま、まさか本当に…」

歩夢「……せつ菜ちゃんにね、告白されたの」

侑「ぁ、え……」

歩夢「……」

侑「……え、断ったんだよ、ね…?」

歩夢「……うん」

侑「ぁ…は…よかった……よかったぁ…」ヘニャ

歩夢「……」

 

156: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:18:19.33 ID:LinQdj/C
侑「……教えてくれてありがとう、歩夢」

 

侑「あー……あのね、ちょっとずるいんだけど…私からも」

歩夢「待って!」

侑「……歩夢?」

歩夢「……侑ちゃんの気持ちは、知ってる」

侑「…え!?」

歩夢「だから…だから、せめて言わせてほしいの」ギュ…

 

157: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:19:10.80 ID:LinQdj/C
歩夢「……好きです。私は、侑ちゃんのことが大好き」

 

158: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:22:38.44 ID:LinQdj/C
侑「っ、あ…」

 

歩夢(……せつ菜ちゃんの雑誌にはああ書いてあったけど)

歩夢(私は返事はいらないから、これだけ)

歩夢「…ごめんね、今まで」

歩夢(でも、私は変われたから……侑ちゃんの幸せを願える私に)

歩夢「ね、私…せつ菜ちゃんの告白断ったんだよ」

侑「……!」

歩夢「わかる、よね?今度は侑ちゃんの番だよ」

歩夢「……」ス-…ハ-…

歩夢「侑ちゃん、頑張って」ニコ

侑「あ、歩夢……」

 

160: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:27:35.68 ID:LinQdj/C
侑「…ごめん。情けないな……ここまでお膳立てしてもらって…」

 

歩夢「……」フルフル

歩夢(……口を開いたら、多分泣いちゃう…行かないでって言っちゃう)

侑「よし!私からもちゃんと言うね!」

歩夢「…」コク

歩夢(侑ちゃんが幸せなら私も幸せ、とはまだ言えないけど)

歩夢(私が辛くても侑ちゃんが幸せなら…それでいい)

侑「……告白してくれてありがとう、歩夢。私も大好きだよ」

歩夢「……」ニコ

歩夢(これで…これでいいの)

歩夢(ちゃんと好きを伝えた。侑ちゃんに嫌われなかった…これからも好きでいてくれる)

侑「え、へへ…」テレ

歩夢「……ずっと…グス…一番の友達でいてね」

 

161: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:28:52.15 ID:LinQdj/C
侑「……え!?」

 

歩夢「……え?」

 

162: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:30:33.89 ID:LinQdj/C
侑「え!?と…友達!?」

 

歩夢「えっ……い、いやなの…?」ウル

侑「い、いやだよ!」

歩夢「え、でも今私のこと大好きって、え……」ジワ

侑「歩夢、さっき私の気持ち知ってるって言ったよね…?」

歩夢「知ってるよぉ……」グスグス

侑「…??…???」

 

163: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:32:44.54 ID:LinQdj/C
侑「わ、私、歩夢と付き合えるのかと思っちゃったんだけど…もしかして違うの…?」

 

歩夢「違うよぉ…私は…私じゃだめなんでしょ……」グスグス

侑「あ、な、なんだ……あれ…じゃあどういう…??」

歩夢「……あ、れ?」グス

歩夢(この感じ…少し前にも…)

歩夢「侑ちゃんは、誰が好き……誰と恋人になりたい、の?」

侑「だっ…」

侑「だから!……っ、それはさっき……でも、歩夢、違うって…」ウル

 

164: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:36:15.96 ID:LinQdj/C
侑「……も、もう!!歩夢だよ!歩夢だってば!さっき私も歩夢が好きって言ったじゃん!」

 

歩夢「ゆ、侑ちゃ」

侑「よ、呼び出すなり、せつ菜ちゃんに告白されたとか言ってっ、もうだめだと思ったら断ったって…、私の気持ちわかってるとか言って!」グス

侑「わ、私のこと好きって言ってっ…!」

侑「ぜ、絶対いけるって、お、思うじゃん…!なんでっ、なんで…!」グシグシ

歩夢「え…え…な、泣かないで…」ウル

侑「う、ぅ、だって…うぅ…」ポロポロ

歩夢「ゆ、侑ちゃん、泣かないでよぉ…」ポロポロ

 

165: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:37:46.63 ID:LinQdj/C
ーーーーー

 

侑「……」

歩夢「……」

侑「……高校生にもなって…二人して号泣とか」

歩夢「は、恥ずかしい、ね……」

侑「覚えてる?歩夢、私が転んだりすると私より泣いてたよね…」

歩夢「うん…痛そうな侑ちゃんを見てると、辛くなって…」

侑「……幼稚園の頃から成長してないじゃん」

歩夢「ゆ、侑ちゃんだって!」

 

166: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:39:37.34 ID:LinQdj/C
侑「……やめよ」

 

歩夢「……うん」

侑「……」

歩夢「……」

侑「…なんか、よくわかんなくなっちゃったんだけど…歩夢的には私はせつ菜ちゃんに告白すればよかったの?」

歩夢「そ、うなんだけど…そうじゃなくて……私、侑ちゃんはずっとせつ菜ちゃんが好きなんだと思ってたから…」

侑「……」

侑「実は、私もそう思ってたんだ」

歩夢「…え」

 

168: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:41:25.14 ID:LinQdj/C
侑「歩夢に、好きな人ってどんな感じって聞いたでしょ?」

 

歩夢「…うん」

侑「あの少し前にね……せつ菜ちゃんが歩夢のこと見てるのに気づいたんだ」

侑「私、それにすごくモヤモヤしてさ。それで……私はせつ菜ちゃんのことが好きなんだって思った」

歩夢「……」

侑「歩夢とこれまでずっと一緒にいて、こんな気持ちになったことなかったからさ」

侑「…でもそれは、ずっと一緒にいたからこそで…歩夢を取られるかもなんて思ったことがなかったからだって、途中で気づいた」

歩夢「そう、だったんだ…」

侑「でもさ?その頃には歩夢とせつ菜ちゃんなんか仲良くなってて…前からせつ菜ちゃんが声かけてたのは知ってたけど…」

歩夢「…うん」

 

169: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:45:46.37 ID:LinQdj/C
侑「歩夢からせつ菜ちゃんと二人で~なんて言われたときは私もう…パニックになりそうだったよ」

 

侑「取られるかもとは思ったけど、歩夢自身はずっと私といるって信じ込んでたからさ」

侑「あ……あのときは色々ごめんね…ハンバーグとか…」

歩夢「……」フフ

侑「いっ、今ちょっと笑ったでしょ!仕方ないじゃん…家に二人きりなんて言われて、何も思いつかなくなって…!」

歩夢「…そういえば、私のお母さんに偶然会ったっていうのも?」

侑「……あのあとすぐ夕飯作ってって土下座しにいった」

歩夢「……」プルプル

侑「あ、歩夢だってさ!?せつ菜ちゃんに誘われたとか、お母さんに気に入られたとか!」

歩夢「そ、それは嘘じゃないもん!」

 

171: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:47:21.20 ID:LinQdj/C
侑「え…あ、嘘じゃないんだ…」

 

侑「……私のお母さんのほうが歩夢のこと好きだよ」

歩夢「プフッ……」

侑「ああ…もう私何言ってるんだろう……」

歩夢「侑ちゃん、せつ菜ちゃんばっかり誘うし…隣に行くし…それに私のこと、悪く言ってたんでしょ?」

侑「だって、私がせつ菜ちゃんと遊べば歩夢は遊べないし…隣に座れば歩夢は隣にならないじゃん…」

歩夢(あ、あれ……侑ちゃん、思ってたより発想が私に近い…)

侑「あと、悪くってなに!?私歩夢の悪口なんて言ってないよ!」

歩夢「…どうせ私は頼りないですよ」

侑「!?……あ、あー……それか……それは…」

歩夢「……やっぱり言ってたんだ」

侑「ちがっ…くないけど…せつ菜ちゃんが歩夢のことめちゃくちゃ褒めるから…焦って…」

 侑『ま、まあ歩夢は優しいよね。でも少し頼りないところもあるよ?』

 侑(だから歩夢のこと好きにならないでよ…本当は芯が強いところとか、私だけ知ってればいいんだ)

 

172: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:49:37.97 ID:LinQdj/C
侑「うう…でも、ごめん…」

 

歩夢「……私も、ごめんなさい」

歩夢「私、侑ちゃんのためなら何でもできると思ってたけど…最後の最後以外、ずっと自分のことを優先してた」

侑「私だってそうだよ!私の方がっ…」

歩夢「…私ね、せつ菜ちゃんに告白されたとき、侑ちゃんを取られないように私が付き合おうかと思ったぐらいなんだよ」

侑「!?」

侑「そっ…それは歩夢のほうが悪い!だめだよ、絶対だめ…!」

歩夢「ちゃ、ちゃんと断ったから…」

侑「う、うぅ…ならいいけど…」

 

173: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 22:51:31.14 ID:LinQdj/C
歩夢「……」

 

侑「……」

歩夢「……えっ、と」

侑「私、たくさん嫌なことしちゃったから…」

侑「……歩夢の好きな方でいいよ」

歩夢「?」

侑「歩夢…私に告白したい?……されたい?」

歩夢「……え!?ちょ、ちょっと待って!考えさせて!」

歩夢「…………」

歩夢「……………………」

歩夢「……………………………………」

 

177: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:06:35.40 ID:LinQdj/C
歩夢「……私っ、」

 

侑「……」グイ

歩夢「きゃっ……ゆ、侑ちゃん!?」

歩夢(あ、頭を抱き寄せられっ……)

 

178: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:07:11.78 ID:LinQdj/C
侑「……好きだよ、歩夢。私と恋人になろう?」ギュ

 

歩夢「は…はい……」クラ…

 

180: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:10:06.23 ID:LinQdj/C
歩夢「って、も、もう!選ばせてくれるんじゃなかったの!?」

 

侑「いや、歩夢考えすぎ……待てなくなっちゃった」ギュ…

歩夢「う、ぅ……ずるい…」

侑「歩夢だってずるいもん。かわいいし」

歩夢「なにそれ……もう侑ちゃんは…!」

歩夢(私も侑ちゃんも、もっと好きにまっすぐだったらよかったんだ)

歩夢(……せつ菜ちゃん、みたいに)

歩夢(私のことを好きになってくれて……背中を押してくれて)

歩夢(ありがとう……)

 

184: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:13:35.63 ID:LinQdj/C
後日談

 

歩夢「……」

侑「……」

侑「それで、なんでせつ菜ちゃんがいるの…?」

せつ菜「え、遊びに来たからですが…」チラ

歩夢「……っ」

侑「歩夢…?知ってた…?」

歩夢「ご、ごめんなさい…」

侑「……あのね、せつ菜ちゃん。私せつ菜ちゃんのことも大好きだよ。これからも一緒に遊びたいと思ってるよ」

せつ菜「ありがとうございます!」

侑「でも、なんで歩夢の部屋に私たちより先にいるのかな…!?」

歩夢「……」

せつ菜「そ、その経緯を話すのは…ちょっと…恥ずかしいというか……」

歩夢「ちょっと…そうだね……」

侑「!?な、な…!?」

 

185: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:14:53.78 ID:LinQdj/C
歩夢「ち、違うの!あの、ね……私がせつ菜ちゃんを呼んだ日、行ってきますってお母さんに言ってなかったみたいで…」

 

~~~~~

「歩夢ー?お風呂あいたわよ」

「……?歩夢?いないの?」

「え、こんな時間に…?ま、まさか家出…!?」ピッピッ

「……」

(電話もつながらない…!)

「さ、最近何か悩んでたし……あ、歩夢ー!!」バタン

ーーーー

(…メッセージ送ったらもう家にいるって……駅まで来ちゃったわ…)

(はぁ…私過保護なのかしら……ん?)

せつ菜「……」トボトボ

(…?あの子中学生ぐらいよね…?こんな遅くに…)

せつ菜「……」グスグス

(え、な、泣いてる…?迷子…?乗換間違えちゃった、とか…?)

「あ、あの、大丈夫?どうかした?」ニコ

せつ菜「!だ、大丈夫、ですっ…すみませんっ…」グシグシ

せつ菜「ご、ごめんなさい、こんな…」ニコ

せつ菜「っ!?……!!」ブワッ 

「え!?ど、どうしたの!?」

ザワ…ザワ…

「あ、その、ちょ、ちょっとそこのカフェ入りましょうか!ね!?」アセアセ

せつ菜「う、うえぇ…ごめんなざい……」ボロボロ

~~~

歩夢「…ということがあった…みたいで…」

 

188: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:19:30.81 ID:LinQdj/C
せつ菜「……ほ、本当に…本当に恥ずかしいです……穴があったら入りたい……」

 

侑「あー…歩夢、お母さん似だもんね…」

歩夢「それでその…仲良くなったみたいで……」

せつ菜「娘が同じ高校だと…一瞬まさかとは思いましたけど、いざ後日お招きされてみたら…」

歩夢「び、びっくりしたよね…」

せつ菜「お土産に持ってきたお菓子と同じものを食べてる歩夢さんにリビングで鉢合わせて…」

侑「わかった!歩夢のお母さんと仲良くなったのはわかったけど、なんで今せつ菜ちゃんがいるのかとは関係あるの?」

せつ菜「お母様にいつでも来ていいと言われたので…」

侑「幼馴染みの私と同じ扱い…!?あ、歩夢お母さんー!?」

「だ、だってせつ菜ちゃん素直で可愛くて…」

 

189: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:21:11.05 ID:LinQdj/C
侑「わ、私は!?私のことも可愛いって言ってくれたよね!?」

 

「も、もちろん侑ちゃんも可愛いわよ!すっごく可愛い!でもせつ菜ちゃんはなんというか放っておけなくって…」

歩夢「……」アセ

「あ、歩夢もわかるって言ってたじゃない!やっぱり親子で似るのかしらねー、あはは…」

侑「!?」

せつ菜「!」

歩夢「!?な、内緒って言ったのに!」

侑「歩夢…?どういうこと?」

「お、お母さんはお買い物に行ってきまーす」

歩夢「あっ、ちょっとお母さん!?」

侑「もうお母さんはいいよ!私は歩夢に聞いてるの!」

せつ菜「そ、そうなんですか?歩夢さん?」

 

190: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:23:14.73 ID:LinQdj/C
歩夢「ち、違うの、放っておけないタイプだとは思うってだけで…!」

 

せつ菜「嬉しいです!放っておかないでください!」

侑「せ、せつ菜ちゃん、歩夢は私と付き合ってるんだからね?」

せつ菜「はい…知ってます。私は断られましたから…」

歩夢「……」

侑「……ご、ごめ」

せつ菜「でも、最近思うんです」

侑「ん…?」

せつ菜「……あのとき、結構いけそうだったなと……」

侑「…は?」

歩夢「え!?」

 

191: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:25:23.44 ID:LinQdj/C
せつ菜「だって考えてくれたんですよ!その時はもう断られたらどうしようか、しか頭にありませんでしたが…」

 

せつ菜「よくよく考えれば、その場で断られなかったということは検討の余地ありだったということです!」

侑「あ、歩夢…?」

歩夢「そ、それは…その…色々考えててっ…」

せつ菜「それに、過ごした時間の長さは関係ないって歩夢さんが言ってくれましたから…」

せつ菜「まだ諦めないことにしました!」

侑「だ、だめだよ!だめ!許さないよ!」

せつ菜「ゆ、許さないとは……」

侑「え、えっと…?き、嫌いになるよ!そんな人!」

せつ菜「えっ…侑さんが私を…?」

せつ菜「私は侑さんのこと、大切な友達だと…」シュン

侑「!…!!…」

侑「そ、そんなの私だってそうだよ……せつ菜ちゃんを嫌いになんてなれるわけないよ…」

せつ菜「…侑さん!」ペカ-

歩夢(つ、強い……)

 

192: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:27:50.39 ID:LinQdj/C
侑「…あれ?そうだせつ菜ちゃん、今日あの漫画発売日じゃなかった?」

 

せつ菜「…!そ、そうでした!早く行かなくては…!」ガタッ

歩夢「え」

侑「店舗特典とかあるんだよね?私こっちの店の買ってくるよ」

せつ菜「ありがとうございます!では早速向かいましょう!」

歩夢「え?」

侑「それじゃ歩夢ちょっと待っててね」

せつ菜「お邪魔しました!あ、何かお菓子買って来ますね!」

侑「あ!せつ菜ちゃんお菓子と言えば私もおすすめのやつ食べたよ」

せつ菜「!それ、今度新作が出るらしく……」

バタバタ ガチャッ バタン!

歩夢「……」

歩夢「……え!?」

歩夢「ちょ、ちょっと待って!置いてかないでえ…!」

侑ルート1 完

 

193: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:28:57.13 ID:vZO4RhwK
乙😭いい話だった

 

194: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:30:15.54 ID:vZO4RhwK
次ルートも期待

 

195: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:32:24.55 ID:axmICD8r
強かせつ菜かわいい

 

196: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:33:48.06 ID:LinQdj/C
お察しの通りいわゆる大団円というかtrueというかのルートです
他ルートは全体的にかなり文量が落ちますがハッピーエンドぽいのもあるにはあります

 

>>120 の1か3でよろしくお願いします

 

197: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:35:10.95 ID:hBwrK4Ik
じゃあ次は1で
3の方が後味良さそう

 

199: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:43:08.24 ID:uxixAz2i

 

200: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:45:04.91 ID:g7dHDmLc
おつ、いい話をありがとう
1→3がいいので1で

 

201: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:45:39.50 ID:xMVFbcDT
おつ
同じく1で

 

202: 名無しで叶える物語 2020/12/14(月) 23:56:16.32 ID:l4PdGPLi
良かった…………
1かな

 

204: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 00:12:01.64 ID:oarneXkT
1で続けます
すみません3は明日になるかも

 

206: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 00:22:18.82 ID:oarneXkT
>>120 侑ちゃんを取られたくない

 

学校

歩夢「…せつ菜ちゃん、ちょっといいかな?」

せつ菜「…!!は、はい」ガタッ

侑「…あ、おーい歩夢、今日なんで先に…」

歩夢「!…っ、せつ菜ちゃんっ」グイッ

せつ菜「あ、わっ…!」

侑「え…」

侑「歩夢……今私のほう見た、よね…?」

ーーーーー

空き教室

せつ菜「あ、あの、歩夢さん…!」

歩夢「あ…ご、ごめんね、引っ張っちゃった」

せつ菜「……私の家に連れて行ったとき、私も引っ張っちゃいましたから」

歩夢「お互い様、かな?」

せつ菜「はい!」

歩夢「……せつ菜ちゃんを呼んだのはね。この前の、返事をしようと思って」

せつ菜「は、い……」ギュ

歩夢(……ごめんね)

歩夢「……せつ菜ちゃんは、ずっと好きに全力だったよね」

せつ菜「?……私、なりに」

歩夢「私、素敵だなって思ってた」

せつ菜「あ…歩夢さん…」

歩夢(私は……せつ菜ちゃんみたいに、なれなかった)

歩夢「……私でよければ、付き合ってほしいです」ペコ

せつ菜「……えっ!い、いいんですか!?」

歩夢「うん」

歩夢「……私もせつ菜ちゃん、好きだよ」ニコ…

せつ菜「……っ!」

 

208: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 00:44:23.65 ID:oarneXkT
せつ菜「……」ブンブン

 

せつ菜「嬉しいです!これからよろしくお願いします!」

歩夢(ごめんね、侑ちゃん、せつ菜ちゃん。やっぱり、どうしても渡したくないの)

歩夢(……たとえ自分のものにならなくても)

歩夢「せつ菜ちゃん、お願いがあるんだけどいいかな」

せつ菜「は、はい!」

歩夢「あの…侑ちゃんには、せつ菜ちゃんから伝えてくれる?」

せつ菜「わかりました!私から報告します」

歩夢「……ありがとう。ごめんね、ちょっと…会いたくなくて」

せつ菜「…?」

歩夢(せつ菜ちゃんから言われれば、侑ちゃんも諦めてくれるよね…)

歩夢(……合わせる顔も、ないしね)

 

209: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 00:51:33.12 ID:oarneXkT
ーーーー

 

せつ菜「あ、侑さん!」

侑「せつ菜ちゃん!…ねえ、今日はちょっと歩夢と帰らせてくれないかな」

せつ菜「…え」

侑「や、その…ちょっと話があって……」

侑「…ほら、前二人だけでって誘ったときにするつもりだったんだけどさ、あのとき三人で行ったからまだ話せてないんだ)

せつ菜「あぁ…!あのときはすみませんでした!ありがとうございました」

侑「……うん、だからさ」

せつ菜「でも、二人だけというのはだめですね」

侑「え?あ、あはは、なんでせつ菜ちゃんがそんなこと言うの?」

せつ菜「実はそれをご報告に来たのですが…」

せつ菜「私と歩夢さんは今日からお付き合いすることになったからです!」

侑「……ぇ、」

せつ菜「なので、二人きりというのはちょっと…申し訳ないのですが」

せつ菜(他の人ならいいのですが……歩夢さんはまだ侑さんのことが好きですから…)

 

211: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 00:54:47.97 ID:oarneXkT
侑「……先、越されちゃったね」

 

せつ菜「え?」

侑「……ごめん、せつ菜ちゃん。私も歩夢が好きなんだ」

せつ菜「……ぇ…?」

せつ菜(そんな、じゃあ二人は両想い…?)

侑「…やっぱり気づいてなかったんだ。私、かなりみっともないことしちゃってたと思うんだけどな」

侑「無理やり二人の間に割り込もうとしたりさ…」

せつ菜「……歩夢さんのことしか見えていなかったかもしれません。侑さんに辛い思いをさせていたら、ごめんなさい」

侑「…無意識にね、歩夢はずっと私と一緒にいてくれると思ってたんだ。私から頼んだことなんて一度もなかったのに」

侑「…だから、せつ菜ちゃんには申し訳ないけど私も歩夢に告白したい」

 

212: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 00:59:18.56 ID:oarneXkT
せつ菜「だ、だめ、です…」

 

せつ菜(歩夢さんは侑さんが好きなのに、侑さんに告白されたら…!)

侑「…ごめん」

せつ菜(いや、嫌だ、叶ったばかりなのに。受け入れてもらえたと思ったのに)

せつ菜(取られたくない…取られたくない…!)

せつ菜「……」

せつ菜「ちがいますよ、侑さん。そうじゃなくて」

侑「え?」

せつ菜(……)

 歩夢『せつ菜ちゃんは、綺麗だよ』

せつ菜(……ごめんなさい、歩夢さん)

せつ菜「……歩夢さんが侑さんに会いたくないと言っていたんです」

 

221: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:35:24.04 ID:oarneXkT
侑「!?そ、そんなわ、け…」

 

侑「……あ…」

せつ菜「……あんな、顔を見て逃げるような……歩夢さんに何をしたんですか?」

せつ菜(…歩夢さんが侑さんのことを避ける理由……なんでしょう?)

せつ菜(…苦手分野ですね。一般論から考えましょう……人が誰かに会いたくない理由は『嫌い』『苦手』『恥ずかしい』『後ろめたい』…)

せつ菜(嫌い、苦手はありえないから…私と付き合っているから恥ずかしい…?そのような様子には見えませんでしたが、絶対にないとは…)

侑「……わから、ない。嫉妬して怒っちゃったことはあるけど、少し前だし…」

せつ菜「そうですか…」

せつ菜(……?)

せつ菜(考えてみれば、歩夢さんが侑さんの様子に気がつかないわけがない。でも、侑さんが嫉妬しているとわかっていたならどうして私と…?)

せつ菜(……嫉妬していることにだけ気づいていた?)

せつ菜(…それなら消去法で、歩夢さんは侑さんが好きなのは私だと思っていたのでは?…とすると、歩夢さんの視点では私と侑さんが両想いだったわけで…)

せつ菜(なるほど…侑さんから私を取ってしまったと思って…『後ろめたい』ということですね)

せつ菜(…つまり私と付き合ったのも、断ったら侑さんが私に告白すると思ったから…ですか…)ギュ…

侑「せつ菜ちゃん?おーい?」

せつ菜「っ、す、すみません。…歩夢さんの様子を思い出していました」

せつ菜(…いえ、むしろ私にとっては幸運だったと思うべきですね)

 

222: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:38:09.45 ID:oarneXkT
せつ菜(歩夢さんが侑さんを避ける理由も分かりましたが、それより今私がやらなければいけないのは……)

 

侑「考えててもわからないし、やっぱり歩夢と直接話すよ」

侑「それで、好きだって……ちゃんと伝える」

せつ菜「っ…!」

せつ菜(……考えろ……もっと……!)

せつ菜(侑さんが歩夢さんに告白した時点で勘違いは解消してしまう……遠ざけ続けるのにも限界が……どうすれば……)

せつ菜「……!」

せつ菜(……いや、違う)

せつ菜(告白、させればいい)

 

223: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:39:59.97 ID:oarneXkT
せつ菜「……侑さんはつまり…侑さんが告白すれば、歩夢さんは私を振って侑さんを取ると思っているんですよね?」

 

侑「そ、そういうわけじゃ…!」

せつ菜「違うんですか?」

侑「……ごめん、そうだね」

侑「歩夢は…私のことを昔から好きでいてくれたんだ。今だって、きっとせつ菜ちゃんより…」

せつ菜「っ…そんなことないです!」

侑「…ごめん……酷いこと言ってるのはわかってる」

せつ菜「……」

せつ菜「……わかりました」

侑「え?」

せつ菜「そこまで言うのなら……いいでしょう。歩夢さんに告白してきてください」

せつ菜「私からも伝えておきますから」

 

224: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:43:47.27 ID:oarneXkT
侑「や、やめてよ…自分で言うから」

 

せつ菜「……私も連絡しておかないと、歩夢さんは侑さんのことを避けると思いますが…」

侑「う……」

せつ菜「歩夢さんのためにも、待ち伏せはあまり…ですから、明日以降に」

侑「っ…そう…だね」

せつ菜「私も、これで振られたら諦めます。侑さんも…お願いします」

侑「……」コク

せつ菜「……約束ですよ」

せつ菜(……ごめんなさい)

 

225: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:47:39.55 ID:oarneXkT
せつ菜自室

 

せつ菜「……」ピッピッ

せつ菜「……」

歩夢『…もしもし、せつ菜ちゃん?』

せつ菜「歩夢さん…あの、お付き合いしたことを侑さんに伝えました」

歩夢『…うん、ありがとう……侑ちゃん、何か言ってた…?』

せつ菜「それが、その……」

せつ菜(……ごめんなさい)
せつ菜「……私のほうが好きだから……今からでも告白させてほしいと、言われました」

歩夢『…っ!?』

歩夢『せ、せつ菜ちゃんは、それでっ…!?』

せつ菜(……そう受け取りますよね。歩夢さんの認識なら)

せつ菜「もちろん私は断りましたよ」

歩夢『あ…う、うん…よかった』

せつ菜「……私は歩夢さんが好きですから」

 

227: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:49:26.81 ID:oarneXkT
歩夢『……ありがとう』

 

せつ菜「あの……歩夢さんは、その」

歩夢『私も…せつ菜ちゃんのこと、好きだよ』

せつ菜「…そう、ですよね!自分のほうが好きだと言う侑さんに、歩夢さんも私のことを好きだと言ってくれたと伝えたのですが」

せつ菜「……」ドクン…ドクン…

せつ菜「その、実は……侑さんが歩夢さんに告白すれば、歩夢さんは私とは別れて…侑さんを取ると言われて」

せつ菜「歩夢さんは…私より侑さんのほうが好きだからと……」

歩夢『っ……!?』

 

228: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 21:59:08.11 ID:oarneXkT
せつ菜「最初はその場でそんなことないと言い返したのですが……つい、だったら告白すればいいと言ってしまいました」

 

せつ菜「……本当はこれを歩夢さんに言ったら意味がないのですが……どうしても不安で…」

せつ菜(私は……よくもこんな……)ズキ…

せつ菜(…何を今更…私は…私の好きを離したくない…!)

せつ菜「……歩夢さんのことを信じられなくて、ごめんなさい」

歩夢『ぁ…う……』

せつ菜「……私は歩夢さんが好きです」

せつ菜(大好き…なんです…)

せつ菜「告白のときに言った通り、本当に侑さんのほうが好きでも…構いません。……ですが」

せつ菜「歩夢さんに振られて、侑さんに取られるぐらいなら……いっそ私が侑さんと」

歩夢『!!』

歩夢『こ、断るよ!断るに決まってる…!』

せつ菜「……」

せつ菜「……変なことを言ってごめんなさい。歩夢さんがそう言ってくれるなら、私はずっと歩夢さんの恋人でいますから」

歩夢『……そう、だよね』

歩夢『教えてくれてありがとう、せつ菜ちゃん』

 

229: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:03:40.78 ID:oarneXkT
せつ菜「会いたくないと言っていたのにすみません。多分、侑さんから連絡が行くと思いますので…」

 

歩夢『……うん』

せつ菜「あの、私が話してしまったと侑さんには」

歩夢『……言えないよ…』

せつ菜「……そう、ですよね」

歩夢『それじゃあ…またね』

せつ菜「はい、また」

せつ菜「……」ピッ

せつ菜(やり、ました…)

せつ菜(これで…これで侑さんが告白しても歩夢さんには届かない)

せつ菜「…っ」ズキズキ

せつ菜(…これでいいんです!歩夢さんだって、好きに全力なところを褒めてくれた!)

せつ菜(…歩夢さんは私の恋人です。絶対渡さない……いつか、ちゃんと好きになってもらって…そうしたら……)

せつ菜「……私は、歩夢さんの好きを利用して…侑さんの好きを嘘にしたんですね…」

せつ菜「……」

 

232: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:12:11.63 ID:oarneXkT
後日談

 

歩夢「せつ菜ちゃん、今度服買いに行かない?」

せつ菜「行きたいです!いつですか?」

歩夢「今週の土曜日にね、夏服のセールが始まるんだって!少しお店見てからお昼ご飯食べよう?」

せつ菜「……!……わかりました!」

歩夢「……大丈夫?」

せつ菜「だ、大丈夫です」

歩夢「うーん……居眠りしない?」

せつ菜「……午後からでもいいでしょうか」

歩夢「もー、早く言えばいいのに…」

せつ菜「す、すみません…今週はレポートが多くて…」

歩夢「ふふ、せつ菜ちゃんは仕方ないなぁ」ニコ

せつ菜「……」ニコ

せつ菜(歩夢さんは、高校の頃よりも柔らかい笑顔を向けてくれるようになりました)

せつ菜(……でも、まだ…違う)

 

233: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:14:38.88 ID:oarneXkT
歩夢「もうすぐ夏休みだけど、せつ菜ちゃんはご実家には帰る?」

 

せつ菜「今年も歩夢さんに合わせるつもりです!母が会いたがっているので…」

歩夢「う、嬉しいけど緊張するなぁ…」

せつ菜「た、短時間にしますから!…去年はお盆に帰りましたよね」

歩夢「……うん。でも、今年は少しずらそうかなって」

せつ菜「……わかりました」

せつ菜(去年は…同じく帰省していた侑さんと鉢合わせてしまった。侑さんは一瞬辛そうな顔をした後、昔のように話してくれましたが)

せつ菜(……歩夢さんは、一度も侑さんと目を合わせなかった)

せつ菜(私の服の裾をずっと掴んでいて……私はそれを頼られているのだと思うことにしました)

せつ菜(……まだ私に侑さんを取られないようにしているだなんて、考えたくないですから)

歩夢「……あ!ねえ、せつ菜ちゃんこれ見て!」

せつ菜「なんですか?……制服性愛情依存症!?し、新シリーズじゃないですか!!」

歩夢「懐かしいね、せつ菜ちゃんの家でアニメ見たなぁ」

 

235: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:26:16.51 ID:oarneXkT
せつ菜「そうですね……突然母が帰ってきて…あの時の歩夢さんはかっこよかったです!」

 

歩夢「もう、何回言うの?」クス

せつ菜「す、すみません、つい…」

歩夢「せつ菜ちゃんに誘われて、初めてアニメショップに行ったのもこの頃だったよね」

歩夢「……楽しかったなぁ」フワ

せつ菜「っ…!」

せつ菜(歩夢さんが記憶の中の侑さんに向ける笑顔は、今もとても優しい)

せつ菜(優しくて……寂しそうで、悲しそうで)

せつ菜(……いつか私に向けてほしかった笑顔をぼろぼろに痛めつけたような、そんな微笑み)

歩夢「…せつ菜ちゃん?どうかした?」

せつ菜「……い、え…」

 

236: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:30:42.60 ID:oarneXkT
せつ菜(最近、ずっと考えていることがある)

 

せつ菜(もしかしたら…もしかしたら私が切望したあの笑顔は失われてしまったのではないか…他ならぬ私が壊してしまったのではないか、と…)

せつ菜(日々を重ねればきっと『いつか』はやってくると思っていた。……でも、そうだとしたら過ごした時間の長さは関係ないんじゃないか、なんて…)

せつ菜「っ……歩夢さん…!」ギュッ

歩夢「わ!?く、苦しいよ、せつ菜ちゃん……突然どうしたの?」ナデ

せつ菜「歩夢さんは…!歩夢さんは、私のこと好きですか…?」

歩夢「…うん」ナデナデ

歩夢「好きだよ、せつ菜ちゃん」ニコ

せつ菜「……」

せつ菜(私は、もう二度と……)

せつ菜「…ありがとうございます」ニコ

せつ菜「……ごめんなさい」

せつ菜ルート2 完

 

238: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:49:33.37 ID:1Mqslm0O
悲しい

 

239: 名無しで叶える物語 2020/12/15(火) 22:50:10.05 ID:+yJfdjAZ
にがいなぁ

 

242: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 00:12:16.51 ID:jTPAUjX1
聡明さが裏目に出るのつれえわ…

 

246: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 12:31:35.20 ID:w6OdgUxP
スレタイの言葉が悪い方の意味でも出てくるのがすごいね

 

250: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 21:53:02.07 ID:/3ouo5lO
>>120 せつ菜ちゃんを好きになりたい

 

歩夢(かわいくて、かっこよくて、優しくて…それでいてどこか放っておけないせつ菜ちゃん)

歩夢(……せつ菜ちゃんの気持ちに応えたい)

歩夢(侑ちゃんにしがみつく自分をやめて…せつ菜ちゃんのことを好きになりたい)

歩夢(せつ菜ちゃんに感じた劣等感は、全部憧れの裏返し…だから…)

歩夢(私はきっと、せつ菜ちゃんを好きになる)

 

252: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:01:01.84 ID:/3ouo5lO
歩夢「……侑ちゃん」

 

歩夢(侑ちゃんの気持ちを知りながら…私は……)

歩夢(怒るよね…傷つくよね……私のこと、嫌いになるよね)ズキズキ

歩夢(……でも)

~~

 せつ菜「私は歩夢さんのことが好きです!こ、恋人になりたいと思ってます!なってください!」

 せつ菜「なんとなくとか、とりあえずだっていいんです。いつか、好きになってもらえれば……いや」

 せつ菜「好きにさせて見せますから」

~~

歩夢(……侑ちゃんに嫌われたくないって理由でせつ菜ちゃんの好きを拒否するなんて…できない…)

歩夢(好きにまっすぐだったせつ菜ちゃんには、私もまっすぐな気持ちで向き合いたい)

歩夢「ごめんね…侑ちゃん…」

 

253: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:30:36.88 ID:/3ouo5lO
公園

 

せつ菜「……」

 『今日、夜に時間あるかな?』
 『お返事させてほしいです』

せつ菜「……」ス-…ハ-…

 『わかりました!』
 『この前の公園まで行きますね!』

せつ菜「……」

歩夢「あ、せつ菜ちゃん!」

せつ菜「っ!あ、歩夢さん」

歩夢「早いね、今日も待たせちゃってごめんね?」

せつ菜「い、いえ!全然!」

歩夢「……」

歩夢「あの、せつ菜ちゃん」

せつ菜「……!」

 

254: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:32:41.90 ID:/3ouo5lO
せつ菜「ま、待ってください…少しだけ時間をくださいっ!」

 

歩夢「は、はいっ!」

せつ菜「あ、あのですね、そのっ…!」

歩夢「……」

せつ菜「……私が恋人になったらテスト前は絶対に力になります!」

歩夢「……え、え?」

せつ菜「楽しくなれるように頑張りますし!元気がないときは励ましたり…一緒に落ち込んだりします!」

歩夢「え、えと、せつ菜ちゃん…?」

歩夢(……あ、)

歩夢(『自分を恋人にしたときのメリットをアピール!』…)

 

256: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:36:49.47 ID:/3ouo5lO
せつ菜「もちろん誰より優しくしますし、漫画も好きなだけ読んでいいですし、えと、それに、えっと…」

 

せつ菜「あ…あのお菓子も食べ放題です!!」

歩夢「ふ、ふふっ…」

せつ菜「な、なんで笑うんですか!!」

歩夢「ご、ごめんね、お菓子で釣るのはちょっと予想外で…」

歩夢(……少しだけ、侑ちゃんと重なった)

せつ菜「と、とにかくっ、私は歩夢さんが好きなのでっ、だから…その…絶対悪いようにはしませんからっ!」

歩夢「もう、せつ菜ちゃん悪役みたいになってるよ?」クス

 

257: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:40:03.46 ID:/3ouo5lO
せつ菜「う、ぅ……」

 

せつ菜「私、かっこ悪いですね…」シュン

歩夢「……」

歩夢「せつ菜ちゃんはずっとかっこよかったよ」

せつ菜「え…」

歩夢「…勘違いして嫌なこと言っちゃったり…人の邪魔をしようとしたり……かっこ悪いのは私」

せつ菜「そ、そんなことっ」

歩夢「そうなの!…でも、せつ菜ちゃんはずっと自分の好きにまっすぐで、それでいて皆にずっと優しかった」

 

258: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:44:26.28 ID:/3ouo5lO
せつ菜「歩夢さん…」

 

歩夢「だから…だから、ね」

歩夢「……」

歩夢「…ごめんなさい。私は今も…侑ちゃんが好き」

せつ菜「…っ…は、い」ギュ

歩夢「…でも、ね?」

歩夢「一緒に過ごして、せつ菜ちゃんのこと…好きになりたいなって思った」

せつ菜「え…?」

歩夢「これから、きっとせつ菜ちゃんのことを好きになれる……好きにさせてほしいな…って」

せつ菜「え、あ…っ!?」

歩夢「この前言ってくれた言葉が本当なら…せつ菜ちゃんが嫌じゃなければ…」

 

259: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:45:01.98 ID:/3ouo5lO
歩夢「……私の、恋人になってくれますか?」

 

260: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:48:38.36 ID:/3ouo5lO
せつ菜「…ぁ……」

 

せつ菜「っ…!…!!」ブワワッ

歩夢「!?…え、わっ、せつ菜ちゃん!?」

せつ菜「…っ!…!!……!」ボロボロ

歩夢「え、え、泣かないで…」オロオロ

せつ菜「…~っ…!…っ…!!」

歩夢「いい、のかな…?…も、もしかして嫌で泣いてる…!?」

せつ菜「!?…!!……っ!」ブンブンッ

歩夢(ど、どっち…!)

歩夢「せ、せつ菜ちゃあん…!」

 

263: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:54:02.35 ID:/3ouo5lO
ーーーーー

 

歩夢(あのあと、やっと喋れるようになったせつ菜ちゃんに「よろしくお願いします」と言われて)

歩夢(……あれはよろしくお願いしますって言ったんだよね…?)

歩夢(…とにかく、私はせつ菜ちゃんと恋人になった)

せつ菜「……」ニコニコ

歩夢「……」

せつ菜「……」ニヤニヤ

歩夢(わ、わかりやすいなぁ…嬉しいけどちょっと恥ずかしい…)

 

264: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 22:58:04.20 ID:/3ouo5lO
せつ菜「……」ルンルン

 

歩夢「……」

歩夢「え、と……せつ菜ちゃん?」

せつ菜「はいっ!!」ペカ-!

歩夢「あ、あの、駅着いたよ…」

せつ菜「……」

せつ菜「そうですね……」シュン

歩夢「う……」

せつ菜「で、では歩夢さんまた明日!……は、学校も練習も休みでしたね……」ズン…

歩夢「う、うん…また明後日、ね?」

 

265: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 23:00:56.34 ID:/3ouo5lO
せつ菜「っ…う…あ、歩夢さん…!」

 

歩夢「どうしたの?」

せつ菜「……っ」ギュ…

せつ菜「や、やっぱりなしなら今言ってくださいっ…!」

歩夢「えっ…」

せつ菜「今ならまだ、耐えられますから!……このまま浮かれて帰って、明日考え直されて、月曜日に断られたら」

せつ菜「わ、私はっ…」ウル

歩夢「せ、せつ菜ちゃん…」

 

266: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 23:05:35.27 ID:/3ouo5lO
歩夢(…不安に決まってるよね。これは、私の責任…)

 

歩夢「……考え直す時間がなければいいんじゃないかな?」

せつ菜「え…?」

歩夢「私、明日予定ないんだ。せつ菜ちゃんは?」

歩夢(……本当は、やらなくちゃ…言わなくちゃいけないことがあったけど)

せつ菜「…?……!わ、私と遊びましょう!歩夢さん!」

歩夢「うん」ニコ

せつ菜「わ、わぁぁ…」

せつ菜「ゆっ、遊園地と、図書館と映画館と水族館とっ、それからっ」

 

267: 名無しで叶える物語 2020/12/16(水) 23:08:46.76 ID:/3ouo5lO
歩夢「ま、まって、そんなには行けないよ…!」

 

せつ菜「…!そ、そうですね…ごめんなさい、つい…」

せつ菜「うう、でも、全部行きたいです…」

歩夢(かわいい……本当に楽しみなのがすごく伝わってくる)

歩夢(侑ちゃんも、せつ菜ちゃんのこういうところをきっと…)ズキ

歩夢(っ……)フルフル

せつ菜「歩夢さん!歩夢さん!」

歩夢「なぁに?」

せつ菜「明日は7時集合でいいですか!?」

歩夢「ちょ…ちょっと早いかな……」

 

279: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 18:57:51.79 ID:4s/z3iTB
駅前

 

せつ菜「……」ウト…ウト…

歩夢(翌日、集合場所には今にも目蓋が落ちそうなせつ菜ちゃんが立っていた)

歩夢(……予想通りでちょっと笑ってしまったけど、それでも10分以上前に来ているのはせつ菜ちゃんらしい)

せつ菜「……」カクッ

歩夢「せつ菜ちゃーん、お待たせ!」

せつ菜「…っ!あ、歩夢さん!よ、よかった…!」

歩夢「よかった?」

せつ菜「あ、いえ、その…」グシグシ

歩夢「ふふ、眠そうだね?」

 

280: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:00:26.38 ID:4s/z3iTB
せつ菜「うう…昨日は全然寝付けなくて…楽しみで…」

 

歩夢(……この子と一緒にいると自惚れ屋になっちゃうかも)

せつ菜「……眠れないままうとうとしていたら、さっきのことは全部私の夢だったんじゃないかと思って」

歩夢「…!」

せつ菜「今日も歩夢さんと約束なんかしてなくて…誰も来なかったらどうしよう、なんて」

歩夢「……せつ菜ちゃんっ」

せつ菜「あ、ご、ごめんなさい!余計なことを…」

歩夢「私も楽しみだったよ。今日、たくさん遊ぼうね!」

せつ菜「…!はい!!」

 

281: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:02:45.00 ID:4s/z3iTB
歩夢(そう意気込んで向かった先は映画館で)

 

歩夢(……せつ菜ちゃんが昨日予約してくれてたんだけど、まあ、その、これも予想通りの結果に…)

歩夢「…せつ菜ちゃーん……」

せつ菜「……はっ!?」パチッ

歩夢「…立てる?」クス

せつ菜「えっ?…あっ!?…あぁぁ……」

せつ菜「やってしまいました……!」ガク

歩夢(落ち込んでいるせつ菜ちゃんはまだまだ眠そうで、心配でつい今日は帰ろうか?って言ったら)

せつ菜「……!」ウル

歩夢「え、えっと…」

歩夢(今にも泣きそうな顔になってしまったので、お昼ご飯を食べた後はカラオケに行くことにした)

 

282: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:04:15.88 ID:4s/z3iTB
歩夢(せつ菜ちゃんは一瞬元気になって何曲か歌ってくれたんだけど……)

 

せつ菜「……」スヤスヤ

歩夢「……電池切れかな」

歩夢(寝顔は幼いってよく言うけど…せつ菜ちゃんは反対)

歩夢(いつもの満開の笑顔と違って、こうして目と口を閉じた顔は大人びて見える)

歩夢「美人さんだなぁ…」

せつ菜「……」ス-ス-

歩夢「……」ナデナデ

 

283: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:05:38.69 ID:4s/z3iTB
-----

 

せつ菜「……」ズン…

歩夢「せ、せつ菜ちゃん、私全然平気だから…ね?」

せつ菜「すみません……今日一日中ほとんど寝てばかり、なんて…」

せつ菜「ごめんなさい……」

歩夢(せつ菜ちゃんのこんなに小さい声初めて聞いたかも…)

歩夢「そんなに落ち込まないで?ね?」

せつ菜「……」コク

歩夢(う、うーん……あ、そうだ!)

歩夢「せつ菜ちゃんっ、写真撮らない?」

せつ菜「……写真…ですか?」

歩夢「うん!」

 

284: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:07:48.14 ID:4s/z3iTB
せつ菜「え、い、いいんですか?」キラキラ

 

歩夢「!」

歩夢(嬉しそう…せつ菜ちゃん写真撮るの好きだったんだ)

歩夢「もちろん!」

せつ菜「あ、ありがとうございます!」タタッ

歩夢「え?なんで離れ…」

せつ菜「……」スッ

せつ菜「…………」パシャ-パシャ-パシャ-パシャ-

歩夢「!?」

 

285: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:09:04.13 ID:4s/z3iTB
歩夢「ちょ、ちょっと待って!?何撮ってるの!?」

 

せつ菜「えっ歩夢さんを…」

歩夢「も、もう!私一人撮っても仕方ないでしょ?」

せつ菜「…?あっ背景ですか?そうですね…確かにもっと…」

歩夢「そ、そうじゃなくて…こっち来て?」クイ 

せつ菜「わっ…!?」ドキ

歩夢「こうやって二人で撮るの。せつ菜ちゃん笑って?いくよー」パシャ

せつ菜「…!…!」ドキドキ

 

286: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:12:50.06 ID:4s/z3iTB
歩夢「んー……せつ菜ちゃんやっぱり元気出ない?笑顔が…」

 

せつ菜「い、いえ、そういうわけでは…」ドキドキ

歩夢「それならいいんだけど…もう平気?」

せつ菜「……」ス-ハ-

せつ菜「…いつまでも落ち込んでいたらだめですね!心配させてすみません!」

歩夢「うん!大丈夫だよ」ニコ

せつ菜「では次の場所に『♪~♪♪~♪』…あ……」

歩夢「?…電話出なくていいの?」

せつ菜「……出ます」ピッ

 

287: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:14:56.86 ID:4s/z3iTB
せつ菜「……はい、もしもし」

 

『あ、菜々?あなた今日すぐ帰ってくるって言ったわよね?』

せつ菜「…すみません」

『あんなにふらついてたのに、ほんの少しって言うから行かせたのよ?何時間経ってると思ってるの』

せつ菜「も、もう大丈夫ですからっ!今歩夢さんといて…」

『……すぐに帰ってきなさい』

せつ菜「そ、そんな」

『約束が守れないの?』

せつ菜「……はい、わかりました…」ピ 

 

288: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:20:49.68 ID:4s/z3iTB
歩夢「…せつ菜ちゃん」

 

せつ菜「……お待たせしました!行きましょうか!」

歩夢「せつ菜ちゃん、帰らなくていいの?」

せつ菜「…っ、聞こえてました、か」

歩夢「ううん…でもそうかなって」

せつ菜「も、もう本当に体調も良いですしっ」

せつ菜「私、今日まだ…何も……」

歩夢「お母さん心配しちゃうよ?それに…」

せつ菜「…?」

歩夢「また、いつでもお出かけしよう?」ニコ

 

290: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:44:45.36 ID:4s/z3iTB
せつ菜「あ……」

 

せつ菜「…はい!また…またっ!出かけましょう!」

ーーーーー

せつ菜「送っていただいてありがとうございました!」

歩夢「電車で寝ちゃだめだよー?」

せつ菜「ほ、ほんの数分ですから…!」

歩夢(今日は私が見送る側になって…せつ菜ちゃんは何度も何度も振り返っては、嬉しそうな顔をした)

 『家に着きました!ありがとうございました!』

歩夢「私も着いたよ、と…」

 

291: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:45:51.73 ID:4s/z3iTB
歩夢(ふふ…さっき撮った写真のせつ菜ちゃん、ちょっと面白い顔…)

 

歩夢(…送ってあげよ)スッスッ

歩夢「……」

歩夢(こうやって…楽しいことばかりしちゃだめ…)

歩夢(私にはまだ、やらなくちゃいけないことが残ってる)

歩夢(……)ギュッ…

 

292: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 19:51:14.28 ID:4s/z3iTB
 『侑ちゃん、お話があるの』
 『明日、練習が終わったら教室に来てくれる?』

 

歩夢「……」

ガララッ

歩夢「っ……!」

侑「あ、歩夢!お待たせ」ニコ

歩夢「…ううん」

侑「話があるなんて言うからびっくりしちゃったよ。告白でもされるのかーって」

歩夢「……」

侑「…え?ま、まさか本当に…」

 

293: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:02:16.71 ID:4s/z3iTB
歩夢(……言いたくない…嫌われたくない…悲しんでほしくない)

 

歩夢(なら…いつか侑ちゃんが気づくまで知らない顔をし続けるの?)

歩夢(侑ちゃんの気持ちを知っていて……そんなこと、できない…)

歩夢「……」ギュ…

歩夢「……せつ菜ちゃんにね、告白されたの」

侑「ぁ、え……」

歩夢「……」

侑「……え、断ったんだよ、ね…?」

 

294: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:05:42.09 ID:4s/z3iTB
歩夢「……」フルフル

 

侑「え、ぁ……そんな…」

歩夢「……」ズキズキ

侑「私の…私のほうが……!」

歩夢「……ご、めん…なさい」

歩夢(ごめんね…侑ちゃん、ごめんなさい…!)

歩夢(だけど…)

歩夢「……これから、」

歩夢「これからっ…せつ菜ちゃんのこと、侑ちゃんより…好きになる、から」

歩夢(侑ちゃんの想いより……侑ちゃんへの、想いより…せつ菜ちゃんのことを)

 

295: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:07:02.77 ID:4s/z3iTB
侑「私、より……」

 

侑「……は、はは。歩夢にそんなこと言われる日が来るなんて…」

歩夢「……」ズキズキ

侑「…ずっとそばにいると思って…ずっと自分の気持ちを勘違いしてた私が悪い、ね」

歩夢「…?侑ちゃん…?」

侑「ねえ、私にもさせてよ…言わせてよ」

歩夢「な、にを…」

侑「…」

 

296: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:09:38.47 ID:4s/z3iTB
侑「好きだよ、歩夢」

 

299: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:11:58.19 ID:4s/z3iTB
歩夢「……ぇ…?」

 

歩夢「……ぅ、そ…」

侑「ごめん、今更……だけど、」

歩夢「侑ちゃんがっ…侑ちゃんが好きなのは、せつ菜ちゃんでしょ…?」

侑「……私も、そう思ってた」

歩夢「え…?」

 

301: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:18:00.68 ID:4s/z3iTB
侑「せつ菜ちゃんが歩夢を見てるのに気づいて、そのときすっごくモヤモヤして…」

 

侑「二人で楽しそうだと気が気じゃなくてさ。ああ、私は歩夢が羨ましいんだって思った」

歩夢「そう、でしょ…?だって侑ちゃん、私に聞いたあとせつ菜ちゃんのところに行って…」

侑「うん…でも、違ったんだ。せつ菜ちゃんも大好きな友達だけど…私が取られたくないのは歩夢だった」

侑「笑っちゃうよね。一緒にいすぎて、近すぎて…全然気がつかなかった」

歩夢「そん、な……」

侑「気づいた時にはせつ菜ちゃんと歩夢、すごく仲良くなっててさ?」

侑「焦って…せつ菜ちゃんから歩夢を遠ざけることばっかり考えてた」

侑「……酷いよね」

歩夢(……同じだ、私と)

 

304: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:26:32.65 ID:4s/z3iTB
侑「…嫌な思いをさせて、ごめん。こんなことしても何もならないってわかってたのに…」

 

歩夢「侑ちゃん…」

侑「でも…でもっ…!歩夢が他の人の恋人になるなんてやっぱり嫌だよ…!」

歩夢「っ…!でも、私はっ…」

侑「嫌だ…聞きたくないっ…!」ギュウッ

歩夢「侑ちゃんっ!?あっ…!」グラ

歩夢(っ、受け止めきれない…侑ちゃんが危ないっ…!)ギュッ… ドタッ

歩夢「いた、た……侑ちゃん、大丈夫!?」

侑「……」

侑「これも、勘違いだったのかと思ったけど…」

歩夢「え…?」

 

305: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:28:49.60 ID:4s/z3iTB
侑「歩夢は…私のこと、今も好きだよね」

 

歩夢「っ!?」

侑「歩夢、昔から結構凄いことしてくる割に私が怪我しないようにしてくれるよね…今だって…」

歩夢「ゆ、侑ちゃん…」

侑「ねえ…お願い、歩夢…!遅くなっちゃったのは何度でも謝るから…」

侑「私のことが好きなら、私の恋人になってよ…!」ギュ

歩夢「ぅ…、私はっ…私はもう…!」

歩夢(せつ菜ちゃんが…せつ菜ちゃんと……!)

 

306: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:34:03.40 ID:4s/z3iTB
侑「…嫌だ、嫌だよ…!」ポロ…ポロ…

 

侑「私はずっと…歩夢がやだって言うこと、しなかったよ…?覚えてるでしょ…?」

歩夢「ぁ…う…」

~~~~~

歩夢「侑ちゃん、帰ろう?」

侑「うん!あ、歩夢今日うちで宿題やらない?」

歩夢「もー、また何か溜めたんでしょ」

侑「えへへ…ばれた?」

歩夢「もうすぐ高校生になるんだから、侑ちゃんも……」

「あ、あの!高咲さん!」

 

307: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:36:23.84 ID:4s/z3iTB
侑「?なにー?」

 

「あ、あの…っ!ちょっとお話ししたいことが…!」ガチガチ

歩夢「っ…!」

侑「…?……あ!そ、そうだった!ごめんごめん!」

「う、ううん!平気…」ホッ

侑「ごめん歩夢、今日連絡もらってたんだった!先帰っててくれる?」

歩夢「……」

侑「歩夢…?」

歩夢「……侑ちゃんは、早く宿題しなくちゃいけないんでしょ?」

 

308: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:37:52.93 ID:4s/z3iTB
「う、上原さん…その、少しだから」

 

侑「え、えーっと…歩夢、こう言ってるし…先に…」

歩夢「……行っちゃやだ」ボソ

侑「!」

歩夢「……ううん、なんでもない」

歩夢「…待ってるね」ニコ

侑「……」

侑「……ごめん」

 

309: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:39:41.03 ID:4s/z3iTB
「…あ、じゃ、じゃあ…」

 

侑「あの、ほんとごめん!また今度でいいかな?」

歩夢「…え」

「え…?で、でも、」

侑「もう本当にごめん!私がすっかり忘れてたのが良くなかったよね……今度また聞くからさ、ね?」

「あ……う、うん」

「……いや、もう、うん…大丈夫」グス

侑「えっ」

「……じゃあね!」タタタッ

 

310: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 20:41:59.12 ID:4s/z3iTB
侑「あっ…あ~怒っちゃったかなぁ…怒ったよなぁ……」

 

歩夢「侑ちゃん、なんで…」

侑「なんでって…歩夢がいやって言うから」

歩夢「……っ!」ギュッ

侑「わっ、歩夢!?」

歩夢「ごめんね、侑ちゃん…ありがとう…」ギュウ

侑「もう、怒ってたら一緒に謝ってよ?」

歩夢「うん…うん…」ギュウゥ

~~~~~

 

312: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:10:17.11 ID:4s/z3iTB
歩夢「……覚えてる、よ…忘れるわけないよ…」

 

侑「なら…なら、歩夢も私の言うこと、聞いてよぉ…!」ポロポロ

歩夢「っ…!う…ぅ……」ギュウゥ…

歩夢(侑ちゃん…いつも一緒にいた、大好きな幼馴染み)

歩夢(その侑ちゃんが私のことを好きだって…私と恋人になりたいって……泣きじゃくってる)

歩夢(ずっと…ずっとずっと、そう言ってほしかった)

歩夢(その言葉が、気持ちが、欲しくて欲しくてたまらなかった)

歩夢(今……決意も、約束も、あの笑顔も…全部犠牲にして、)

歩夢(私が頷けば…手に入る)

 

313: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:13:24.27 ID:4s/z3iTB
歩夢「私、は……」

 

3-1.せつ菜ちゃんを裏切りたくない
3-2.侑ちゃんしかいらない

 

315: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:14:43.50 ID:8hWEcFNM
3-1

 

316: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:15:33.47 ID:frzsZxLs
裏切りエンドをあとに残したくないので3-2からかな

 

317: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:15:38.23 ID:mUzG7pT/
3-2

 

318: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:15:44.61 ID:0zdU8edd
3-1

 

319: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:17:01.60 ID:utViV7Qc
最後の最後にせっつーの幸せな雰囲気が見たいから3-2

 

320: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:21:02.59 ID:kzE16pXX
3-2

 

321: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:31:42.34 ID:KwvB9RKF
3-2

 

322: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:38:40.65 ID:4s/z3iTB
>>313 3-2.侑ちゃんしかいらない

 

歩夢(侑ちゃんが、泣いてる)

歩夢(昔から、泣いている侑ちゃんを見るのが何よりも辛かった)

歩夢(私は…私も侑ちゃんが好き…大好き)

侑「歩夢っ…!」

歩夢(ずっと…ずっと前から…)

~~~~~

ゆう「ゆうはね、あゆむちゃんのことおよめさんにするの」

「あらあら!歩夢は?」

 

323: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:39:54.15 ID:4s/z3iTB
あゆむ「あゆむも、ゆうちゃんのことおよめさんにする!」

 

ゆう「やったー!やくそくだよ!」

~~~~~

歩夢(……ごめん、なさい)

歩夢(ごめんなさい、せつ菜ちゃん)

 

324: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:44:11.21 ID:4s/z3iTB
歩夢「…っ!」ギュウ

 

侑「あ…歩夢…」

歩夢「侑ちゃん…もう一回…」

侑「…なぁに?」

歩夢「もう一回、好きって言って…?」

侑「…好きだよ、歩夢」

歩夢「……もう一回っ…」

侑「歩夢、大好き」ギュッ

歩夢「っ…あ、ぅ……」ポロポロ

歩夢「私も……私も、ずっと大好きだった…!」ギュウゥ

 

325: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:46:07.54 ID:4s/z3iTB
侑「ごめん…ごめんね…好きだよ、歩夢」

 

歩夢「う…うぅ…ずっと…ずっと私だけの侑ちゃんでいて…!」

侑「歩夢も…歩夢も、もう他の人のところに行かないで…」

侑「私だけの歩夢でいてね…?」

歩夢「うん…うん…!」

侑「……約束だよ」

侑「今度こそ……絶対…」ギュッ

 

326: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:50:54.16 ID:4s/z3iTB
後日談

 

歩夢「……」

『今日出演いただくのは今大人気のアイドル、優木せつ菜さんです!』

せつ菜『皆さんこんにちはっ!優木せつ菜です!!』

『いやー元気いっぱいですね!』

歩夢(あの後…私は逃げるように同好会を辞めた。侑ちゃんは引き継ぎと…きっと最低限の説明をして、私に続いた)

歩夢(私は…せつ菜ちゃんの笑顔も、せつ菜ちゃんとの約束も、全部投げ捨てた)

歩夢(見かけるたびに息が苦しくなって…クラスが同じだったら学校にも行けなかったかもしれない)

歩夢(せつ菜ちゃんとのメッセージ履歴は、私が送信した『ごめんなさい』のまま…もう動かない)

 

328: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:53:56.77 ID:4s/z3iTB
歩夢「……」

 

『せつ菜ちゃん、そんなに可愛いと言い寄られることも多いんじゃない?スキャンダルとか大丈夫~?』

せつ菜『大丈夫ですっ!』

『おっ、言い切るねぇ?』

せつ菜『私は…私には、特別な好きはありませんから』

せつ菜『私の好きは、ファンの皆さん宛てだけです!』ニコッ 

歩夢「っ…!」ズキズキ

 

329: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:58:37.81 ID:4s/z3iTB
歩夢(私のせいで……私が…せつ菜ちゃんの心から”好き”を一つ壊してしまった)

 

歩夢(恋をしたせつ菜ちゃんのかわいさ…まっすぐさ…照れた笑顔は…もう誰にも向けられない)

歩夢(私には謝ることも…悲しむことも本当は許されない…)

歩夢(ごめんね…ごめんね、せつ菜ちゃん……)

 

330: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 21:59:44.60 ID:4s/z3iTB
ガチャッ

 

侑「あ…ただいま歩夢」

歩夢「……お帰り、侑ちゃん」ピッ

侑「何見てたの?」

歩夢「…ううん、何も。少し考え事してただけ」

侑「ふーん…」

侑「……あのさ、歩夢」

歩夢「なぁに?」

侑「昨日の夜…何してたの?」

 

332: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:02:56.87 ID:4s/z3iTB
歩夢「……」

 

歩夢「……サークルの打ち上げだよ。侑ちゃんにもちゃんと言ったよね?お店の写真だって送って…」

侑「違うよ。歩夢、昨日0時過ぎに帰ってきたでしょ?」

歩夢「…うん」

侑「歩夢が行ったその店、23時までしかやってないじゃん」

侑「…1時間、何してたの?」

 

333: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:04:10.72 ID:4s/z3iTB
歩夢「……」

 

侑「言えないの?」

歩夢「……後輩の女の子が具合悪くしちゃって、家の近くまで送ったの。ごめんなさい」

侑「それだけ?」

歩夢「……うん」

侑「じゃあ、その子に今電話して」

歩夢「えっ、あ…今は、ちょっと…」

侑「できないの?昨日は大丈夫だったか電話するの、不自然じゃないよね?」

 

337: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:09:48.44 ID:4s/z3iTB
歩夢「…っ、その……ごめんなさい、私は本当に具合悪くしちゃったのかと思ってたんだけど…」

 

侑「……」

歩夢「着いて行った先で…こ、告白、されてっ……で、でも、すぐ断ったよ!」

侑「なんで隠すの?……付き合っても良いかもって思ったの?」

歩夢「ち、違うよ!侑ちゃんに心配かけたくなくて!」

侑「心配だよ…ずっと心配だよ!歩夢、良い人に告白されたらそっちに行っちゃうんじゃないかって」

歩夢「そんなっ、そんなわけない…!」

 

340: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:12:23.69 ID:4s/z3iTB
侑「…私だって疑いたくない、けど……」

 

歩夢「っ…!」

歩夢(私に『前科』が二つあるせいで…侑ちゃんは私の行動を強く縛るようになってしまった)

歩夢(『好きな人がいても、他の人から告白されたら付き合ってしまう』『付き合っている人がいても、他の人からの告白を受け入れてしまう』)

歩夢(……信じてもらえなくて当然だよね)

 

343: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:16:17.70 ID:4s/z3iTB
歩夢「……わかった。私、サークル辞める」

 

侑「…!」

歩夢「侑ちゃんが嫌なら、友達と飲み会に行くのもやめるから…ね…?」

侑「……いいの?」

歩夢「うん……いいよ」

歩夢「侑ちゃんだけの私って…約束したもん」ニコ

侑「…っ!」

侑「ごめん、私…こんなっ……歩夢、ごめんね…」グス

歩夢「……」ナデナデ

 

347: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:28:44.26 ID:4s/z3iTB
歩夢(侑ちゃんとは、もう20年の付き合いになる。生まれてから成人するまで、ずっと一緒)

 

歩夢(…でも、過ごした時間の長さは関係ない。私は侑ちゃんに信頼されていない。侑ちゃんを安心させてあげられない)

歩夢「私には侑ちゃんがいればいい…侑ちゃんが好きって言ってくれたら、それでいいの」ギュッ

侑「歩夢……好き、好きだよ…」

歩夢(何もかもを裏切って手に入れた”好き”……今更できないことなんて何もない)

歩夢(一つ一つ繋がりを切り捨てる。いつか侑ちゃんに信じてもらえる、侑ちゃんだけの私になれるように)

歩夢「私も…大好きだよ」ニコ

侑ルート2 完

 

348: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:30:46.88 ID:rlhvd9+D
めっちゃいいな…

 

349: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:30:54.80 ID:3U98rS7a
凄い それぞれのルートで全く違うニュアンスになるのか……

 

350: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:33:03.73 ID:rzVFrafH
このタイトル回収、ヤバすぎだろ。

 

年の終わりにこんな鬼才に巡り会えるとは

 

351: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:33:58.64 ID:4s/z3iTB
長らくありがとうございます、23時から再開します
次で本当に最後ですが、筆が乗りすぎて本編に入れるのを断念したゆうぽむ過去編を供養させてください

 

353: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:43:11.30 ID:aFRUBMJe
このルート全然幸せじゃないけど好きだわ
過去篇も楽しみにしてる

 

354: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 22:46:08.13 ID:1D1yjXtA
素晴らしい…それぞれのルートでスレタイの意味が変わるのすき
最後のルートも楽しみ

 

355: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:01:36.27 ID:SMockG9h
3人とも幸せになれる世界線ちゃんはどこ

 

356: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:05:23.78 ID:4s/z3iTB
ゆうぽむ過去編

 

幼稚園

あゆむ「うえぇん…」

ゆう「あ、あゆむちゃん…」

「ほら、歩夢?侑ちゃんはもう泣いてないよ?」

あゆむ「だって、だって…!」グスグス

「歩夢ちゃん、自分が転んだときは大丈夫なのにねー?」

「歩夢、侑ちゃんのこと大好きだから…」

ゆう「ゆうも、あゆむちゃんのことだいすき!」

あゆむ「ゆうちゃん…」

 

358: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:06:42.24 ID:4s/z3iTB
ゆう「ゆうはね、あゆむちゃんのことおよめさんにするの」

 

「あらあら!歩夢は?」

あゆむ「あゆむも!ゆうちゃんのことおよめさんにする!」

ゆう「やったー!やくそくだよ!」

「両思いじゃない、侑よかったねー」

「でもね、二人とも。女の子同士で結婚はできないのよ」

 

359: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:09:03.73 ID:4s/z3iTB
「そうそう、日本ではね…」

 

ゆう「え…」ウルウル

「だから将来は渋谷区あたりに住むのよ?」

あゆむ「しぶやく…?」

ゆう「そこにすめば、あゆむちゃんをおよめさんにできるの?」

「そうよ、それまで好きでいてもらえたらね。歩夢ちゃんが嫌がることしちゃだめよ?」

ゆう「しない!」

「歩夢はそうねえ、侑ちゃんの胃袋掴めるように頑張ろっか」

あゆむ「がんばるー!」

 

361: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:15:54.30 ID:4s/z3iTB
小学校

 

「あゆむちゃんはバレンタインのチョコだれにあげるのー?」キャッキャ 

歩夢「あのね、ゆうちゃん!」

「それは友チョコでしょ?本命はだれ?」

「あゆむちゃんの本命しりたーい!」キャ-

歩夢「え、えっと…?」

「4年生だったりして!」

「きゃー!大人だー!」

歩夢「うぇ、そ、その…」

ガララッ

侑「あゆむちゃーん!おにごっこしようよー!」

 

362: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:17:11.54 ID:4s/z3iTB
「あ、ゆうちゃん!」

 

「ゆうちゃんもあゆむちゃんの本命知りたいよね!」

侑「?あゆむちゃんの本命…?」

侑「私でしょ?」

「えっ…だ、だって…」

「女の子じゃん!」

侑「だってあゆむちゃんは私のおよめさんになるんだよ?」

歩夢「ゆっ、ゆうちゃんっ、しー!」

 

363: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:19:01.17 ID:4s/z3iTB
「え、女の子のおよめさんになれるの…?」

 

「なんかなれるようになったってテレビで見た!」

「じゃあゆうちゃんとあゆむちゃんは大人になったらけっこん式するの!?」

侑「そうだよ!だからあゆむちゃんの本命は私!」

歩夢「……」プシュ-

「おーい、ゆうー!なにしてんだよー!」

侑「今行くー!」

侑「じゃあ、早く来てね!」ニコッ

 

364: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:24:48.10 ID:4s/z3iTB
「……女の子にあげてもいいんだ」

 

「じゃあ私、ゆうちゃんにあげようかな…」

「私も…」

歩夢「!?」

歩夢「……!!」

ーーーーー

帰り道

侑「見て見てあゆむちゃん!刀みたいなぼうひろった!」ブンブン

歩夢「うん…」

侑「…あゆむちゃん?」
歩夢「あのね…バレンタイン、ゆうちゃんにチョコあげたいって子がいてね」

侑「ほんと!?やったー!」

 

365: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:26:47.50 ID:4s/z3iTB
歩夢「…やだ」

 

侑「え?」

歩夢「ほかの子からもらっちゃやだ…!」

侑「えー!なんで!?いっしょに食べようよー」

歩夢「……」フルフル

侑「えー、チョコ…うー…」

侑「…あゆむちゃん、いや?」

歩夢「……」コク

侑「……」

侑「……じゃあ、もらわない!」

 

366: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:29:16.94 ID:4s/z3iTB
歩夢「!」

 

歩夢「いいの…?」

侑「よくない…」

歩夢「….…」

侑「よくないから、あゆむちゃんがいっぱいくれなきゃダメだからね!」

歩夢「…うん!いっぱい作る!」

歩夢「……ゆうちゃん、大好き…」

侑「私もあゆむちゃん大好きー!」

 

367: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:33:44.64 ID:4s/z3iTB
中学校

 

歩夢「あ、侑ちゃーん」

侑「あ、歩夢ちゃ……歩夢…」

「お、高咲ー!また彼女が来たぞ!」

「いいなー俺も彼女ほしー」

侑「なっ、ちっ、違うよ!そんなんじゃないってば!」

歩夢「え、えっと…」

 

368: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:35:08.94 ID:4s/z3iTB
侑「……何の用っ」

 

歩夢「えっ…卵焼き作ってきたから一緒に食べようと思って…」

侑「歩夢ちゃんの卵焼き!?食べた…、…っ」ハッ

「卵焼きだって…」ニヤニヤ
「嫁じゃん…」ニヤニヤ
(高咲かわいい…)ニヤニヤ

侑「い、い、いらないっ!もうクラス帰ってよっ!」

歩夢「ぁ…う…」ウル

侑「あっ、ご、ごめ…」

 

369: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:36:21.22 ID:4s/z3iTB
歩夢「ごめんね…」タタッ

 

侑「あ、歩夢……」

「高咲さんひどーい!」
「上原さん泣いてたよー?」
「お前上原のことお嫁さんにするってあんなに…」

侑「は、はぁ?何その話!そんなこと言ってない!」

侑(言ったけど……)

「歩夢ちゃんに謝りに言ったほうがいいんじゃ…」

侑「放課後どうせ一緒に帰るし…」

「上原来ないんじゃねーの?」

侑「…来るよ」

侑(だって歩夢ちゃんは私のこと大好きだもん)

 

370: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:37:50.19 ID:4s/z3iTB
放課後

 

 歩夢『校門の前で待ってるね』

侑(いつもなら教室まで来てくれるけど)

侑(私のせいだよね…)

侑「あ、歩夢…」

歩夢「侑ちゃん」ニコ

侑「あの…歩夢、昼休みは……」

歩夢「…ううん。侑ちゃんに迷惑かけてごめんね」

侑「う…うん」

歩夢「あんまり…侑ちゃんのクラスには行かないようにするから」

侑「……」

歩夢「帰ろう?」

侑「……うん」

 

371: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:43:26.21 ID:4s/z3iTB
マンション

 

歩夢「じゃあ侑ちゃん、また…」

侑「…あの、私歩夢ちゃんのこと…」

歩夢「?」

侑「……き、嫌いとかじゃないから、ね?」

侑(昔なんであんなにぽんぽん好きとか言えたんだろ…)

歩夢「…知ってるよ」ニコ

歩夢「明日からも門のところで待ってるね。それじゃ…」

侑「ま、まって!」

侑「…からかわれるの嫌で…態度悪いかもしれないけど…」

侑「ま、また教室…来てよ…」フイ

歩夢「…うんっ」

 

372: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:47:28.96 ID:4s/z3iTB
中学校2

 

歩夢「侑ちゃん、今日は帰ったらどこか行く?」

侑「どうしよっかなー」

「今日も仲良いねー高咲夫婦」
「いや上原夫婦じゃない?」「あ?やんのか?」
「”夫婦”であってるのかな?」

歩夢「……」チラッ

侑「うーん、上原侑より高咲歩夢かなー」

歩夢「!?ゆ、侑ちゃん!?」

「そ、そんな…」「やっぱりそうだよな!」

 

373: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:48:41.61 ID:4s/z3iTB
侑「歩夢はお嫁さん!って感じするしね~」

 

「わかる~上原さん奥さんて感じ!」
(わかる…)(結婚したい…)
(高咲…俺はお前を……)

歩夢「も、もう、侑ちゃん!早く帰ろう!」テレテレ

侑「はいはい、私の奥さんはせっかちだなぁ」

歩夢「侑ちゃんっ!!」

侑(……からかわれ続けてすっかり上手く返せるようになった。歩夢の悲しい顔は見たくないし)

侑(意地になると余計にいじられるって分かったから、適当に乗っておく。こっちも冗談を言う側になる)

 

374: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:53:40.73 ID:4s/z3iTB
侑(照れた歩夢も見られて一石二鳥!)

 

歩夢「もう、侑ちゃん乗っかりすぎだよ…私恥ずかしかった…」

侑「えへへ…ごめんごめん」

歩夢「ゆ…侑ちゃんだって…私の奥さんでしょ?」

侑「えっ!?」

侑「…あっ、やり返したでしょ!びっくりしたー」

歩夢「……」

歩夢「もー、もっと騙されてよぉ」ニコ

 

375: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:56:13.45 ID:4s/z3iTB
高校生

 

侑(あー遅くなっちゃった…歩夢、今日も待っててくれてるだろうな…)

ガララ

侑「…あれ、せつ菜ちゃ……」

せつ菜「……」

侑(?何見て……)

歩夢「……」スヤスヤ

侑(…歩夢?あ、寝ちゃってる……)

侑(え…せつ菜ちゃんは歩夢の寝顔をずっと…?)

侑(……)モヤ…

 

376: 名無しで叶える物語 2020/12/17(木) 23:58:49.96 ID:4s/z3iTB
侑(…?なんだろ…なんか変な感じ…)モヤモヤ

 

侑「せつ菜ちゃんっ!」

せつ菜「ゆ、侑さんっ!?」

歩夢「ふぁ…ゆうちゃん…?」

せつ菜「あっ…」

侑「あ、ごめん…起こしちゃったね」

歩夢「うぅ…ん…?」

 

377: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:00:02.59 ID:AcY2c5zv
せつ菜「歩夢さん、ここ髪が跳ねてますよ」ナデ

 

侑「…!」モヤモヤ

侑「歩夢!おはようっ!」

歩夢「ひゃっ…!あ…?ゆ、侑ちゃん!せつ菜ちゃんも、あれ、私寝ちゃってた…!?」

せつ菜「はい!とても気持ち良さそうでした!」

歩夢「う、う~、恥ずかしい…」

侑(……さっきから、私変だな…)モヤモヤ

侑(せつ菜ちゃんが歩夢に優しくすると、嫌な気持ちになる)

侑(…!私、もしかしてせつ菜ちゃんのこと…?)

>>1

 

378: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:04:55.07 ID:gsYKKErS
話の構成が練り上げられすぎている…

 

379: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:05:20.66 ID:AcY2c5zv
ゆうぽむ過去編以上です
侑ちゃんだけ呼び捨てな理由とか色々考えてたらこんなことに、長々すみません満足しました
ルート3-1続けます

 

384: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:19:10.98 ID:AcY2c5zv
>>313 3-1.せつ菜ちゃんを裏切りたくない

 

歩夢「……」

侑「歩夢……?」

歩夢「……侑ちゃん、このままでいいから…聞いて?」

侑「ぁ…嫌だ…歩夢、なんでっ……!」

歩夢「ごめん、ね…侑ちゃんごめんね…!」ギュッ

 

385: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:22:44.50 ID:AcY2c5zv
歩夢(楽しかったどの思い出を振り返っても侑ちゃんがいる)

 

歩夢(物心ついたときには、侑ちゃんのことが好きだった。……今、だって)

歩夢(……だけど)

~~

 せつ菜「だっ、…大好きです!!」

 せつ菜「歩夢さん!歩夢さん!」

 せつ菜「…はい!また…またっ!出かけましょう!」

~~

歩夢(私はもう、せつ菜ちゃんのことを裏切れない。

歩夢(……ううん、裏切りたくない)

 

386: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:29:11.59 ID:AcY2c5zv
歩夢(あの笑顔を守りたい……それが私の今の、まっすぐな気持ちだから)

 

歩夢「私…私ね?侑ちゃんのこと大好きだよ」

侑「っ…う…うぅ…」ポロポロ

歩夢「大事な、たった一人の幼馴染みで…、…っ」

歩夢「ずっと…大好きだったよ…!」ポロ

侑「…ぁ、」

侑「っ、あっ…ぁ……うぁぁああぁ…!」ギュウゥ

歩夢「……っ」ギュ…

 

387: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:31:37.43 ID:AcY2c5zv
ーーーーー

 

侑「……」

歩夢「……」

歩夢(侑ちゃんが泣き止んで…黙り込んでからしばらく時間が過ぎた)

侑「……歩夢」

歩夢「なに?侑ちゃん」

侑「私のこと、まだ好きなんだよね?」

歩夢「っ、で、でも」

 

388: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:33:17.51 ID:AcY2c5zv
侑「あ、いや、そうじゃなくて…幼馴染として」

 

歩夢「あ、当たり前だよ!侑ちゃんのこと嫌いになるわけないっ」

侑「……」

侑「……そっか」ニコ…

歩夢「ゆ、侑ちゃん…?」

侑「いや…歩夢に振られて、さっきまで本気でこの世の終わりだと思ってたんだけど」

歩夢「…っ」ズキ

 

389: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:40:37.56 ID:AcY2c5zv
侑「でも、歩夢に嫌われたわけじゃなくて…付き合えなかったってだけで…」

 

侑「じゃあ恋人じゃなかった今まではどうだった?って考えたら……ずっと楽しかったな…って」

歩夢「…!侑ちゃん…!」

侑「あー、ちゅーとかできないのは残念かも」

侑「歩夢……しない?」クイ

歩夢「!?」

「!?」ガタッ

 

391: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:42:31.96 ID:AcY2c5zv
歩夢「ゆ、侑ちゃん!?だ、だ、だめだよっ…!」

 

侑「……」ス…

歩夢「あ、あ、いやっ、侑ちゃんだめっ…」

侑「……もう歩夢のイヤは聞いてあげない」

「!!!」ガタガタッ 

侑「…なーんちゃっ「だめです!!!!!」」

 

392: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:43:41.26 ID:AcY2c5zv
歩夢「!?せつ菜ちゃん!?」

 

せつ菜「はーっ…はーっ…歩夢さんっ!」グイ

歩夢「わっ…」

侑「っ…!」ギュ

侑「…あーあ、せつ菜ちゃんいたんだ…惜しかったなあ」ニヤ  

せつ菜「……!」グルル

侑(小型の忠犬…)

歩夢(ちょっとわんちゃんぽい…)

 

393: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:45:05.98 ID:AcY2c5zv
せつ菜「あ、歩夢さんに何をしようとしたんですかっ!」

 

侑「聞いてたんでしょ?ちゅーだよちゅー」

せつ菜「ちゅ、ちゅ…っ…私だってまだしてないんですよ!!?」

歩夢「せ、せつ菜ちゃ」

侑「……」

侑「まあ、私は歩夢としたことあるんだけどね」

せつ菜「!?」

歩夢「ゆ、侑ちゃん!?」

 

394: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:47:40.64 ID:AcY2c5zv
せつ菜「あ…あ…歩夢さん…そうなんですか…?」

 

歩夢「よ、幼稚園!幼稚園のときの話だから!」

侑「いや?歩夢が恥ずかしるまでだから…確か小学さ「なんでそういうことは覚えてるの!?」」

せつ菜「っ…う…」

侑「二人で家のお風呂も入ったことある」

せつ菜「…!」

侑「一緒のベッドで寝たこともあるよ」

せつ菜「う…ぅ…」

歩夢「も、もう!侑ちゃんからかってる!」

 

396: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:55:56.23 ID:AcY2c5zv
侑「いやー歩夢取られちゃったからさ…つい意地悪したくなって」

 

せつ菜「う……そう言われると……」

侑「…せつ菜ちゃん、歩夢のこと……」

せつ菜「…は、はいっ」

侑「……大切にしてねって言おうとしたけど、してもらわないほうが歩夢も帰ってくるかな?」

せつ菜「大切にしますよ!!!」

侑「え~ほんとかなぁ…」ジワ

せつ菜「…!」

 

397: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:56:44.16 ID:AcY2c5zv
せつ菜「……行きましょう。歩夢さん」グイ

 

歩夢「え、わ、せつ菜ちゃんっ…」

侑「……」

侑「歩夢っ!」

歩夢「!」クル

侑(……大好きだよ、お幸せに)ニコ

歩夢(……)

歩夢(……ありがとう)ニコ

歩夢(私も、大好きだよ)

 

398: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 00:58:45.18 ID:AcY2c5zv
後日談

 

せつ菜「改めて、内定おめでとうございます!」

歩夢「ありがとう!やっと就活から解放されたよ…」

せつ菜「すぐ第一志望に受かったじゃないですか!」

歩夢「菜々ちゃんのお母さんのおかげだよ。あの練習を思い出せばどんな面接も緊張しなくて済んだから…」

せつ菜「あ、あはは…力になれたなら喜ぶと思いますが、母は歩夢に怖がられていることを少し…いや、結構気にしてるみたいで…」

歩夢「え!?う、うぅ…怖がってるわけじゃないんだけど、やっぱりちゃんとしなきゃって肩に力が…」

せつ菜「母は歩夢のこと大好きですから、もっとリラックスして大丈夫ですよ」

 

399: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:02:16.50 ID:AcY2c5zv
歩夢「は、初めて会ったときから思ってたんだけど…私、そんなに気に入ってもらえるようなことしたかなぁ?」

 

せつ菜「確かそのときも言ってましたが…」

歩夢「え?」

せつ菜「……母と私は、好みが似てるんです」

歩夢「?……え!?食べ物の話じゃなかったの!?」

せつ菜「いや、食べ物の話だったんですけど…そこで人もだと証明されたというか…」

歩夢「……も、もう、恥ずかしい…!」

せつ菜「照れてるところもかわいいです!」

歩夢「声が大きいよぉ…もう酔ってるの…?」

 

400: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:03:52.55 ID:AcY2c5zv
スマホ『♪~♪♪~♪』

 

歩夢「…あ、電話……侑ちゃんからだ!」ピッ

せつ菜「…」ピクッ

歩夢「もしもし侑ちゃん?」

侑『あ、歩夢!内定おめでとー!』

歩夢「ありがとう~!侑ちゃんは今度最終面接だっけ?」

侑『そう!明後日なんだよ!もう今から胃が痛いよ~!』

 

401: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:04:43.05 ID:AcY2c5zv
歩夢「侑ちゃんがいっぱい頑張ったの私知ってるよ!絶対大丈夫!」

 

せつ菜「……」チビチビ

侑『歩夢、ちょっとせつ菜ちゃんに似てきたよね』

歩夢「え!?そ、そうかな?」テレ

せつ菜「……」ゴクゴク

侑『うんうん、こう語彙と語尾に勢いがついた感じ』

歩夢「も、もう、やめてよ…恥ずかしい…」テレテレ

せつ菜「……」ソワソワ

 

402: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:06:25.53 ID:AcY2c5zv
侑『私が内定もらったらまた三人で飲もうよ!』

 

歩夢「侑ちゃん飲みすぎないでよ?前のときは菜々ちゃんも寝ちゃって私大変だったんだからね」

侑『そうだっけ?覚えてないや…あ、でも歩夢だって私の部屋であゆ…』

歩夢「わー!?そっちを忘れてよぉ!なんでいつもそういうことだけ覚えてるの!?」

せつ菜「……」クイクイ

歩夢「ん?……あ、ごめんね!」スピ-カ-on

侑『…!』

 

403: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:07:41.07 ID:AcY2c5zv
侑『……あの夜の歩夢、可愛かったなぁ。最初は嫌がってたけど結局歩夢も乗り気だったよね』

 

侑『せつ菜ちゃんには内緒にしなくちゃね…』ニヤ

せつ菜「!?」

歩夢「や、やめて!今菜々ちゃん聞いてるから!」

侑『えー!?せ、せつ菜ちゃんいたの!?どうしよーバレちゃったー!』

歩夢「侑ちゃん…?」

せつ菜「わ、わ、私が寝てる間に何をしていたんですか!?」

歩夢「な、何もしてないよ!」

 

404: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:09:04.35 ID:AcY2c5zv
侑『まあ証拠写真あるんだけどね、せつ菜ちゃん送ろうか?』

 

せつ菜「!?!?」

歩夢「いやぁ!消してって言ったのに!」

侑『いやって言っても聞いてあげないよー…送ったよ、せつ菜ちゃん』

歩夢「菜々ちゃんお願い…見ないでぇ……」ウル

せつ菜「……っ」

せつ菜「歩夢が嫌なら…み……見ません」

歩夢「菜々ちゃん…!」

 

405: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:10:38.65 ID:AcY2c5zv
侑『……いいの?この歩夢は私だけが知ってる歩夢になっちゃうよ?送信取り消しちゃうよ?』

 

せつ菜「くっ…ぅ……見ませんっ…!」

せつ菜「…あっ!?そ、その言い方!いつものですね!?もう引っかかりません!!」

侑『……』

侑『ごめん、ね。せつ菜ちゃん……私我慢できなくて』

せつ菜「え…?ま、まさか本当に……?」

歩夢「侑ちゃん……?」ゴゴゴ

侑『!?う、うそうそ!ただの可愛いあゆぴょんだから!』

 

406: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:11:55.95 ID:AcY2c5zv
せつ菜「あ、あゆぴょん!?」シュババ 

 

歩夢「あっ!?もー!侑ちゃん!」

せつ菜「っ……かわいいです!!」ダカンッッ

侑『ひっ…!?ご、ごめん歩夢、そんなに怒らないで…』

歩夢「ち、違うよっ、今のは菜々ちゃんがジョッキをテーブルに…あれ!?もう空になってる!」

せつ菜「うおお!印刷して!ラミネート加工にします!!」

歩夢「お願いやめてぇ…見ないでぇ…」

 

407: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:12:43.02 ID:AcY2c5zv
侑『あ、じゃ、じゃあ私はその、明日面接なのでこの辺で…』

 

歩夢「明後日でしょ!もう次は連れて帰ってあげないから!」

侑『あ、せつ菜ちゃんにラミネート加工したら私にも頂戴って言っといて!またね!』ブツン

歩夢「させなっ……あっ切られた…本当にもう…!」

せつ菜「……」

 

408: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:13:27.79 ID:AcY2c5zv
せつ菜「……」スス

 

せつ菜「……」コテン

歩夢「…菜々ちゃん?酔っちゃった?」

せつ菜「…はい」

せつ菜「……いえ、まだ大丈夫です」スリスリ

歩夢(猫ちゃん……)ナデナデ

せつ菜「……」ゴロゴロ

 

411: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:16:59.38 ID:AcY2c5zv
歩夢「……まだ、心配?」

 

せつ菜「っ!?そ、その……いや…」

せつ菜「あ、歩夢のことを信じていないわけではありません!」

歩夢「…うん」

せつ菜「……でも、私は所詮数年の付き合いですから…まだまだ二人には追いつけなくて……」

歩夢「……関係ないよ?」

せつ菜「え…」

 

412: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:19:04.00 ID:AcY2c5zv
歩夢「過ごした時間の長さは関係ないって…」

 

歩夢「私が言ったこと、菜々ちゃんが証明してくれたんだよっ」パァァ

せつ菜「……ぁ…」

~~~~~

  歩夢「あ!侑ちゃんっ」パァァ

  せつ菜「……」

  せつ菜(……その顔)

  せつ菜(その顔で……私に笑ってほしい…)

~~~~~

せつ菜「~~っ!」ウル

せつ菜「……歩夢っ!!」ガタ

 

413: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:21:23.56 ID:AcY2c5zv
歩夢「!?ま、待って菜々ちゃん!お店だから…!」

 

せつ菜「…!」ピタッ

歩夢「落ち着いて?ね?」

せつ菜「っ……」ウズウズ

歩夢(……わんちゃんになった)

せつ菜「あ、あの……今日、家に来ませんか?」

歩夢「え、もう遅いし…急には迷惑じゃないかな」

せつ菜「両親は今日は帰ってこないんです」

歩夢「あ、家に親がいない隙に呼ぶの?」

 

414: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:22:29.50 ID:AcY2c5zv
せつ菜「…そういうことになりますね」フイ

 

歩夢「そんなつもりじゃないですーって言わないんだ」

せつ菜「……そんなつもりですから」

せつ菜「…っ……」

歩夢「耳真っ赤だよ?」クス

せつ菜「っ!…ぅ、う、」

せつ菜「うるさいですよ!!!!!」

歩夢「な、菜々ちゃん!しーっ、しーっ!」

せつ菜ルート1 完

 

415: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:39:09.76 ID:3nJP2fdo
おつ!

 

416: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:47:59.45 ID:0165NglI
本当に良かった
本当にありがとう

 

418: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 01:55:28.70 ID:AcY2c5zv
全ルート終了です、ありがとうございました
感想ほんと嬉しかったです、送る意義がよく分かりました

 

420: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 02:02:07.70 ID:gsYKKErS
素晴らしかった

 

421: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 02:07:51.49 ID:yFQfXWwB
おつ
どのルートでもスレタイ回収してなおかつ話も面白いからスゴイ

 

423: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 02:23:19.99 ID:q1PhrKmO
すごく良かった

 

425: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 02:50:05.42 ID:BlpZX7IK
ムホホww
アニメ見た後に読むと妄想が捗るわ
ルート分岐も苦さも甘さも感じられてよかった!! ぽむせつの可能性を見出した良ss

 

426: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 03:32:46.68 ID:4gF0Fz6g
めちゃめちゃ面白かった

 

427: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 03:33:16.11 ID:M9NWUkyf
どのルートもよかった
特にぽむせつの可能性を引き出してくれたことに感謝

 

428: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 03:38:32.74 ID:3lEzgAue
乙 最高だった

 

429: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 03:43:11.40 ID:JkfFLSxK
せつ菜、歩夢の寝顔撮りたかったけど我慢した経験あったから写真撮ろうって言われた時本人の許可得たと思ってバシャバシャ撮りまくってたんだなw

 

431: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 03:53:21.80 ID:JkfFLSxK
人間自分にないものに惹かれるというし、せつ菜みたいなわりと平等なタイプの人間が侑ちゃん侑ちゃん言ってる歩夢に惹かれるのが凄く良かった
歩夢に振られたことで個人に特別な感情を持たないアイドルとして完璧な存在になってしまったのも泣ける

 

432: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 04:04:31.80 ID:AmG+HCaQ
素晴らしい作品だった。

 

これからもたくさん書いてください

 

435: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 08:46:21.28 ID:mb5H4Wl2
乙😭
名作SSに会えてよかった

 

436: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 08:52:03.00 ID:xRtAhzVM
乙!
めっちゃよかった

 

437: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 11:41:13.53 ID:fh+79iRy
おつ!
どれも素晴らしかった
ゆうぽむせつはみんな繊細でいい子だから三角関係が映えるよね
脳破壊と再生の繰り返したまらん癖になる

 

438: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 12:19:26.25 ID:RXTOn2oc
捨てルートがなくてどれも全部面白かったし心に来るものがあったわ
一気見できてよかった いいもの見せてくれてありがとう

 

440: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 14:11:10.53 ID:rR7Urt0U
めちゃくちゃ面白かった!
ぜひまたSS書いて欲しい

 

445: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 21:05:50.84 ID:qhQn9oD0
乙です
どのルートもすばらしかったですが歩夢、菜々ちゃん呼びが好きすぎてせつぽむの扉が開いてしまいました

 

446: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 21:19:52.78 ID:21Q0n6mB
おつでした!
3Pルート的なものはどこ?未実装か……

 

447: 名無しで叶える物語 2020/12/18(金) 23:05:20.59 ID:1AnzRfm0
DLCのあゆハー√は無いんですか?

 

449: 名無しで叶える物語 2020/12/19(土) 01:52:11.04 ID:IBzP4wgP
素晴らしい作品だった 乙

 

 

元スレ: https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1607763071/

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